集団感染発生の福祉施設に補助金実施

福祉施設で集団感染が発生した場合、施設では、ゾーニングや消毒・清掃、入居者の健康管理、職員の確保等のかかり増し経費が経営を圧迫します。
北海道内の入所系の福祉施設では、2020年度62施設で集団感染が発生し、国の補助金が交付されました。80床の特別養護老人ホームの場合304万円補助されました。
2021年4月、この事業は国から都道府県に移行されたのですが、北海道は実施していませんでした。

11月9日決算特別委員会で、日本共産党の宮川潤道議会議員が、「職員が感染やその疑いで仕事を休む場合、欠員の補充は、介護人材不足で非常に大変であり、人件費も増える。仕事の後に自宅に戻れずホテル宿泊する負担も大きい。ただちに補助を実施すべき」と求め、片山崇法人運営担当課長が「検討している」と答えました。
社会福祉法人協立いつくしみの会の河原政勝常務理事は、「施設でクラスターが発生すると、医療ひっ迫のため、施設内での治療を強いられる。人的・財政的支援が急がれており、引き続き働きかけてほしい」と、宮川道議に相談しました。

21年12月、道が要綱を決定、補助が実施されることになりました。現在、市町村を通じて、事業者に伝えられています。
宮川道議は「クラスター対策に頑張ってきた施設と職員を思うと、補助金交付要綱の決定は遅かったが、該当する施設はもれなく活用してほしい」と語っています。

保育士処遇改善 実効性に疑問

保育士は子どもの命を預かる責任の重い仕事でありながら賃金が低く、処遇改善が大きな問題となっています。
日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、道議会少子・高齢社会対策特別委員会で、保育士資格をもたない者が保育士に代わって配置されている実態をただしました。

村上則之子ども子育て支援課長は「子育て支援員(※)73名、幼稚園・小学校・養護教諭7名」であることを明らかにし、竹澤孝夫子ども未来推進局長は「保育士確保が大きな課題。国が待機児童解消に向けた一時的措置として配置できることとした」とこたえました。

さらに、宮川氏が「国の保育士処遇改善が、人件費以外に使われていないか。国は、保育所が最低基準を上回る保育士を加配した場合の人件費を上乗せしているのか」と質問したことに対して、村上課長は「保育士以外の事件費や庁舎維持のための管理費などにも充当している。約9割の保育所で保育士を加配している。人件費は、配置基準(児童数等)に基づき設定」と、加配分の人件費は上乗せされていないことを明らかにしました。

宮川氏は「保育士の専門性を確保し、賃金の引き上げ、必要な保育士を確保すべきだ」と指摘しました。

(※)子育て支援員は、29時間の講義と2日の実習により資格を得られる。認可外保育所等に勤務することが多い。

道立高校一人一台端末は保護者負担!十分な貸出機器整備を

高校では来年度からパソコンやタブレットを使ったICT教育が始まります。
日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、12月15日、道議会文教委員会で、パソコン・タブレット等の一人一台端末は費用負担や教員の不安も大きいことについてただしました。

ICT教育推進課長は、全国の都道府県の費用負担について「設置者(都道府県)負担が18、保護者負担が21、検討中は8」とし、北海道は「原則保護者負担」であること、「生徒が既に所有している端末を使用すること」等を認めるが、新たに購入する場合は4万5千円程度の機種を想定していることや、学校所有の貸し出し用の端末1万3千台を整備することを明らかにし、教員には「おおむね1時間から3時間程度の研修、研修動画の公開、相談に応じるサポートデスク」があるとこたえました。

宮川氏は「端末の貸し出し条件を設定せず、生徒からの希望に応じて対応すべき」とし、教員の負担の緩和について「少しずつ実践を始め、教員同士がよく相談し、道教委も教員の声をよく聞くことが必要」と述べ、「公教育における負担増は抑えるべき」と主張しました。

道庁のジェンダー差別

私は、11月11日、道議会決算特別委員会で、道庁の非正規公務員の賃金の問題を取り上げて質問しました。
道庁で働く臨時職員や非常勤職員は、今は、会計年度任用職員と呼ばれ、一年単位の任期です。今年働いても、来年も働けるとは限らず、不安が続きます。

年収は、22歳大卒175万円、24歳で205万円となり、その後は何年働いても賃上げにはなりません。正規職員との賃金の差は開く一方です(↓グラフ参照)。
この会計年度任用職員の仕事は、「事務補助など」とされており、男性が26・5%、女性が73・5%と、ほとんどが女性です。
私は、「長く勤めれば勤めるほど、給与格差が拡大」、「女性の賃金格差と不安定な雇用はジェンダー平等の観点からも問題。見直すべき」と主張しました。
公務の職場でのジェンダー差別は、真っ先に解消しなくてはなりません。

(東区民報 2021年12月19日付)

ケアラー支援条例の理念に憲法13条個人の尊重

若い世代が、家族等の世話や介護に追われ、重い負担に苦しんだり、成長や進路の障害となったりする、“ヤングケアラー”の問題が深刻になっています。(日本共産党2021総選挙政策より)

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、11月29日、少子高齢社会対策特別委員会で、道保健福祉部が提出した「ケアラー支援条例(仮称)」素案について質問しました。

宮川氏が、条例の理念や、ヤングケアラーが支援を受ける権利、社会全体でケアラーを支えることについて道の見解をただすと、杉本曜子介護運営担当課長は「基本理念に憲法第13条を踏まえ、個人としての尊重について規定する」と答え、手塚和貴自立支援担当課長は「子どもの権利及び利益が最大限に尊重され」るよう、取り組みを進めると明らかにしました。

また、京谷栄一少子高齢化対策監は「オール北海道でケアラーと家族が安心して暮らすことができる環境整備を図る」と答弁しました。

宮川氏は「家族がケアで疲弊する現実は、社会保障が不十分であるから。ケア体制の整備、自己負担の解消などで解決すべきだ。支援条例で、ケアラーの負担の軽減、ケアのあるべき姿や、保育や介護などケア労働の正当な評価に結び付くことが重要」と主張しました。

大学進学の経済的支援:全生徒にお知らせチラシ配布

日本の高学費は世界でも異常です。
日本共産党は、大学等の学費の半額化や入学金廃止を目指しています。
日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、29日、文教委員会で大学等(短大・専門学校)への進学時の経済的支援について質問し、道教委が「(制度紹介の)チラシを全生徒に配布」と答弁しました。


宮川氏は、「札幌市内のある私立大学では、入学金と授業料半期分など70万円を、合格発表後1週間以内に納入」と、厳しい入学条件を告発するとともに、道の調査で「所得の一番低い階層で大学進学を希望する生徒が約20%少ない」問題や、「経済的支援制度があることを生徒全体に周知し、相談に結びつける」必要性をただしました。


柴田亨高等教育課長は「家庭の経済的状況が、大学等の進学を希望している生徒に影響を及ぼしている可能性がある」と認め、笠井浩総合教育推進課長は「入学金と授業料減免、給付型奨学金、貸付金などの支援制度がある」とし、桜井良之高校配置担当局長は「今月から、チラシを全ての生徒に配布し、支援制度にアクセスできるようにし、一層の支援に努める」と答弁しました。


このチラシは、「進学にあたって、経済的な事情で困ったり不安な場合は・・・様々な支援制度があります」として、先生への相談を勧めるとともに、二次元バーコードで道庁ホームページの「経済的支援の手引き」が見られるようになっています。


宮川氏は、「チラシの配布は来年度以後も続けるべきだ。大学に行くことだけがいいことではないが、学びたい生徒が学べるようにしなければならない。お金の問題で、進学を断念することが起きないように、しっかり支援すべき」と指摘しました。

「石炭火発ゼロめざせ」の質疑に「石炭は貴重」と知事強弁

気候危機対策は、総選挙でも争点の一つになり、イギリスで行われた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)では、石炭火力発電の段階的削減の加速などを呼びかけています。
北海道内には、室蘭製鉄所、日本製紙各1か所、北海道電力の奈井江、砂川、苫東厚真に、石炭火力発電所があります。
北海道議会決算特別委員会で、2021年11月12日、日本共産党の宮川潤道議会議員が、北海道内の石炭火力発電所の廃止を、鈴木直道知事に求めました。

宮川氏は、道が「世界的な気候変動問題の解決に地域から貢献する」としていることを挙げ、その実践を求めて「2030年までに石炭火発ゼロを目指すのか」とただしました。
ところが、鈴木知事は「石炭は貴重なエネルギー資源、(環境負荷の低減をはかりながら)有効に活用していく」と、世界の流れに逆行することを答弁しました。

宮川氏が「『貴重』とはどういうことか、『有効活用』とは今後とも存続・稼働させるつもりなのか」と迫ると、知事は「石炭は地域で確保できるエネルギー資源。地域の経済活性化や雇用の確保に役割を果たしている」と石炭火発の存続を合理化しようとしました。

宮川氏は「北海道の電源は石炭火発の割合が高いのではないか。だから、北海道電力に石炭火発廃止を強力に働きかけなければならない。知事として、その意思と覚悟が必要だ」と知事に決意を強く求めました。

不登校増加:アクセス容易な相談窓口と多様な価値観を認めること

2020年度道内公立小・中学校で30日以上の長期欠席小学生が2,696人、中学生6,177人と、前年度よりそれぞれ710人619人増加していることが、4日、北海道議会文教委員会に報告されました。


日本共産党の宮川潤道議会議員は「保健室登校などを含めると、その3倍とも言われている。大事なことの一つは、相談の入り口へのアクセスを容易にすることで、子どもに身近なSNSを活用した相談や、学校外でもスクールカウンセラーとの相談を行なうべき。もう一つの大事な点は、不登校をどうみるかということだ。

子ども自身が学校へ行かなくてはならないという圧迫感と罪悪感を覚えながら過ごしている。学校へ行かない期間も充電期間として過ごせる配慮や、家族の理解を促すことも必要ではないか」と質問しました。


北海道教育委員会の伊藤伸一生徒指導・学校安全課長は「電話・メール・SNSなど利用しやすい相談方法を周知する」とし、中沢美明指導担当局長は「登校のみを目標にするのではなく、不登校の期間は自分を見つめる機会となるよう支援し、保護者も理解を深めるよう」取り組むと答弁、鈴木淳学校教育監は「子どもの言葉に耳を傾け不安や悩みなどの内面も理解するよう、信頼関係を構築し、魅力ある学校づくりが重要」とこたえました。


宮川氏は「子どもの多様な価値観と生き方を認め、個性が生かされるよう教育委員会の取り組みを強化すること」が必要としました。

原発汚染水問題などから水産業を守れ

日本共産党の宮川潤道議会議員は、一日、道議会予算特別委員会で、原発汚染水海洋放出問題などから水産業を守れと質問しました。

山口知子企画調整担当課長は、30年間の漁業生産量の推移について「世界全体は200%に増えているが、北海道は40%に減少」と不漁の実情を(グラフ参照)明らかにしました。
宮川道議は、「不漁に加え、漁船燃料の軽油価格が82・7円(2020年5月)から114・5円(2021年7月)に高騰、新型コロナの影響を受け、そのうえ福島第一原発汚染水の海洋放出は重大な影響を及ぼすことであり反対すべきではないか」と質しました。

竹内賢一水産経営課長は「漁業は経費に占める燃料費の割合が高く大きな影響」と、山口課長はコロナ感染拡大の影響について「漁業生産額は前年から358億円減少。操業調整・休漁を余儀なくされた地域もある。人材確保の困難も続いている」とし、古村龍次水産局長は処理水放出について「道漁業協同組合長会議で反対決議が行われた。放出にあたり、安全性の確保、風評を発生させない取り組みが重要」と、道として反対するとは言いませんでした。

宮川氏は「国民の食と道経済を支え、北海道の最大の魅力の一つである水産業が、苦境に追い込まれている。今こそ行政が役割を果たし、漁業者と水産業を支えていかなくてはならない」と求めました。

赤潮でサケ・ウニ大量死:検査体制と保障強化を求める

9月25日北海道十勝管内豊頃町の大津漁港で死んだサケが水揚げされて以来、北海道東部を中心にサケ、ウニが大量にへい死し、漁業と関連業者、地域経済に重大な影響が懸念されています。

北海道議会予算特別委員会で日本共産党の宮川潤道議がこの問題を取り上げ、漁業者への保障の充実を求めました。

津久井淳水産振興課長は「大津漁協などでサケ約8千尾、厚岸漁協などで漁獲予定のウニの5割から9割がへい死」と報告しました。

宮川氏は「2019年、道立総合研究機構が、『赤潮原因プランクトンの監視を強化し被害を低減する』と言っていたが、なぜ被害を防げなかったのか。被害の拡大を防ぐためにどう取り組むのか」と質問しました。

津久井課長は「赤潮は道東海域では確認されていなかった」と、古村龍次水産局長は、「(赤潮の)原因プランクトン情報を提供し被害軽減に努める」と、それぞれ答弁しました。

さらに宮川氏は「水温の上昇と関連があるなら、地球温暖化が進む中、赤潮が今回だけとは限らない。検査体制を強め、保障の充実が必要だ」と求めました。

学ぶ権利守り、一律休校行うな

新型コロナウイルスのデルタ株変異の影響などにより、高校の部活動など若い世代に感染が広がっています。

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、8月に苫小牧市で行われた全国高校選抜アイスホッケー大会で150人のクラスターが発生した問題を取り上げ、高校部活動・大会での感染対策や、学校一斉休校の問題について質問しました。
泉野将司健康体育課長は、「道内公立の小・中・高・特別支援学校で、感染により欠席した児童生徒数が2,959人、学級閉鎖321校、学校閉鎖52校。(苫小牧の問題では)会場内の動線が分けられていない、更衣室が密の状態などの課題があった。大会や部活動における感染症対策の徹底を図っていく」としました。

宮川氏は「日本小児科学会が『全国の一律の休校を行なうべきではない』としており、子どもの孤立や、親の労働、学童保育など社会的影響が大きい。シラクサ原則(※)を踏まえ、必要最小限にとどめるべきではないか」と道教委の見解をただしました。
中澤美明指導担当局長は、「可能な限り学校教育活動を継続し、子どもの健やかな学びを保障していくことが重要。(学級閉鎖等の)休業措置を講じた場合、学びに遅れが生じることが無いよう、教育の機会均等や学びの質の保障に取り組む」と答弁しました。

宮川氏は「子どもの教育を受ける権利を制限し、親をはじめとして社会的影響の大きい一律休校は厳に戒めるべき」と厳しく指摘しました。

(※)シラクサ原則=WHOが明記している人権の制約に関する基準。人権の制限は法律に従って最小限とすべきことなどを規定している。

ヤングケアラー支援条例制定へ:宮川氏に答弁

家族にケアを要する人がいることで、家事や家族の世話を行う子ども(ヤングケアラー)は、重い負担を負っており支援が必要ですが、その実態は把握されていません。
国に続き北海道が実態調査を行なっています。

宮川潤道議会議員は、8日、少子高齢社会対策特別委員会で、「ヤングケアラーは、家族の世話の支援に関する制度があることを知らず『自分がやらなくてはならない』、家族のことを『知られたくない』と考えていることもある。孤立しがちで、友人と遊んだり部活動ができない、進学をあきらめることもある」と切実な実態を述べながら、「道の調査結果がまとまり次第、早期に委員会に報告すべき。支援するための条例を制定すべき」と求めました。

手塚和貴自立支援担当課長は、「調査結果についてはまとまり次第、速やかに道議会に報告する。次回委員会での報告に向けて作業中」とし、京谷栄一少子高齢化対策監は、「ケアラー支援の基本理念として条例の制定について有識者会議で検討を行う。ケアラーの方々を社会全体で支え、希望を持って暮らすことができるよう、取り組みを進める」と答弁しました。

介護保険補足給付改悪年間負担増80万円超:年度途中でも再申請を

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、4日、少子高齢社会対策特別委員会で、介護保険の制度改悪で、施設利用者が年間80万円以上の負担増となるケースが発生する問題を明らかにし、負担軽減を求めました。
介護保険の補足給付は、低所得者の施設利用に際して食費・居住費の助成を行なっていますが、8月1日から助成の要件である所得・預貯金の上限を引き下げました。


杉本曜子介護運営担当課長は、「預貯金の基準について、これまでは1千万円までだったが、これからは500万円で助成の対象から外れる場合もある。施設で提供される食事の費用については一日当たり650円から最大1360円に引き上げる。一か月の自己負担の上限額は、これまでの4万4400円から、最高14万円になる」と、所得によって負担増となることを明らかにし、「650万円以上の預貯金がある特別養護老人ホーム利用者では一か月6万7230円値上げになる場合がある」としました。


宮川氏は、「所得も預貯金も増えていないのに、補足給付の制度が変わったために対象から外され負担増になる人が出る。対象外とされた人でも、年度途中で預貯金が減り要件を満たした場合には、その時点で申請を認めるべきだ」とし、さらに「利用料を払えないために施設退所に追い込まれたり、ショートステイの利用期間を切り縮めるようなことがあってはならない。道・国の財源で対処すべき」と求めました。


杉本課長は「対象外となった人でも、預貯金が減って基準額を下回った時点で申請できる」とし、京谷栄一少子高齢化対策監は「必要な介護サービスが利用できなくなることがあってはならない。国に対して要望する」と答弁しました。

校則で不登校40人「生徒の個性を尊重」する校則へ:宮川じゅん氏に答弁(北海道議会)

日本共産党北海道議会議員団が全道立高校191校を対象に校則調査を行ない、結果をホームページで公表しています。( https://jcp-do.com/wp/?cat=5

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、8月3日、道議会文教常任委員会で、「髪型のツーブロックを禁止したり、肌着に関する規定を設けている学校がある」と問題提起し、頭髪の色を学校に登録させる「地毛(じげ)証明」、「校則を要因とした不登校」について質すと、伊藤伸一生徒指導・学校安全課長は、「頭髪の色は生まれつき異なっており、人それぞれの違いを正しく尊重することが重要」とし、道内の小中高校で、学校の決まり等の問題による不登校が40人に上ることを明らかにしました。

宮川氏は、「児童生徒を不登校にしてしまうとは、いったい何のための校則なのか」とし、校則は「社会通念上の合理性、生徒の共通理解、公開、見直し規定が必要であり、各校で議論すべき」と求めました。
伊藤課長は「必要かつ合理的範囲内で制定すること、学校ホームページで公表、生徒が主体的に話し合うこと」が必要だとし、鈴木淳学校教育監は「生徒の個性を尊重し、よりよい学校生活を送るためにふさわしい校則が制定、運用されるよう指導助言する」と答弁しました。

三笠の2つのダム建設費2・4倍に膨張:知事今後増額させないことを「私が直接国に求める」宮川氏に答弁

国土建設省北海道開発局は、現在進めている「幾春別川総合開発事業(新桂沢ダムおよび三笠ぽんべつダム建設)」の計画変更(工期延長と事業費増額など)について、鈴木直道北海道知事の同意を求めました。

これらのダムの当初計画で工期は1985年から2004年まで、事業費700億円、うち道負担101億円とされていました。
しかし、今回で計画変更は4度目となり、工期は2030年度まで26年間延長、事業費は1667億円と967億円増額(約2.4倍化)、道負担分は244億円と143億円増額(約2.4倍化)という内容です。

宮川潤道議会議員は、6月25日、道議会予算特別委員会各部審査で、「これまで計画変更の都度知事は、同意しながら『今後は総事業費の増額を行なわないこと』と制限をつけたが、その制限はことごとく踏みにじられ、さらなる変更・事業費増額が繰り返されてきた。今後も同じことが繰り返されるのではないか」と質問しました。

北谷啓幸建設部長は、「変更内容はやむを得ない。今後は、総事業費を縮減すること、執行状況の透明化をはかることを国に求める」としました。

宮川氏は、納得せず、7月1日に知事に対して「知事意見は国に一貫して採用されず軽んじられている。今回は当初計画の2倍を超える事業費になる。ここで歯止めをかけるべき。言うべき時は、誰が相手でもしっかりものを言うべきであり、知事から国に強く言うべきだ」と厳しく追及しました。

鈴木直道知事は、「知事意見は国において真摯に受け止められるべきもの。私から、直接、国に対し求める」と、初めて知事自身が国に直接「今後増額しないよう」意見を述べることを明言しました。

宮川氏は「国に『(今後だけではなく今回の増額も)同意できない』と言うべきだ」と指摘しました。

赤旗通信

ロシアが日本漁船操業を数時間停める「見学」続発

根室海峡周辺で操業中の日本の漁船に、ロシアが、数時間操業を停めさせることが頻発しています。これは「訪船」や「洋上見学」と呼ばれ、年間1隻から21隻に対して行われてきましたが、2018年に156隻、2019年に72隻と急増しています。
日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、6月25日、道議会予算特別委員会で、「『見学』という穏やかなものではなく、操業を止められ、乗船され、それを拒否できないというのが実態だが、どういう影響があるか」とただしました。

笠谷映二国際漁業担当課長は「(これまで)496隻に行われてきた。ロシア側担当者が、操業日誌や漁獲物を保管する倉庫の『見学』を行なう。漁船は数時間に渡り待機を余儀なくされ、寄港が遅れるために、市場への出荷時間に間に合わなくなり、漁獲物の販売に支障」をきたしていると答弁し、佐藤卓也水産林務部長は「国では、外交ルートを通じてロシア側に申し入れを行っている。道は、サハリン州国境警備局との洋上会談などで申し入れを行うほか、安心して操業できるよう取り組んでいく考え」としました。
宮川氏は「水産資源と漁業者は国民の食を支えている北海道の財産であり、守るようにしっかり取り組んでいく」ことを指摘しました。

同性パートナー 道営住宅入居認めよ:知事に迫る

北海道営住宅では、同性パートナーの入居が認められていません。

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、道議会予算特別委員会で、認めるよう知事に迫りました。
6月25日予算委員会各部審査で、宮川氏は、「道営住宅条例で『婚姻の届け出をしていないが事実上の婚姻関係と同様の事情にあるもの』の入居が認められており、同性パートナーの入居を認めるべきだ」と質問しました。

太田禎章住宅管理担当課長は「その条文は、内縁関係を想定しており、同性パートナー同士の入居規定はない」旨の答弁をしました。
7月1日、予算委員会知事総括質疑で宮川氏は、「憲法第14条の法の下の平等からも入居を認めるべきだ。(条例の「事実上の婚姻関係」を内縁に限定し、同性パートナーを認めない)知事の条例解釈を変えれば可能になるのではないか」とただしました。

鈴木直道知事は「(改定予定の)『北海道人権施策推進基本方針』で、性的マイノリティ施策を(各分野に)展開するが、道営住宅入居者資格にも反映させていく」と前向きの方向を示唆しました。


宮川道議は、「同性パートナーの方々は事実上の婚姻関係にあっても、社会に認められず、パートナーが死亡した際の保険金の受け取りや、医師からパートナーの手術後の説明を受けられないこと、住宅では民間も公営も同性パートナーの入居を断る例が多く、まず住むところから不当な差別を受け肩身の狭い思いをしている。この状況を打開するためには、まず、公的なところが率先して変わらなくてはならない。道営住宅への同性パートナー入居は、住まいの問題の解決にとどまるだけでなく、今後のLGBTの方々の人権を守るうえでも重要な第一歩となる」と語っています。

手前に背中が写っているのが鈴木直道知事です。

旅行支援やるべき時ではない

道による旅行支援「新しい旅のスタイル」事業が、このコロナ禍のなか、延長されました。
私は批判の質問をしました。

北海道は、「新しい旅のスタイル」事業として旅行費用の補助を行なっています。

これは、道内を6圏域に分けて各圏域内の旅行について費用の半額程度の補助(上限一万円)を行なうもので、2021年4月2日から同30日までを期限として開始されました。
道は、5月12日の道議会食と観光対策特別委員会で、同31日まで継続することを報告しました。

日本共産党の宮川潤道議は「外国人客頼みの大量消費型観光から、地元客中心の短距離観光への転換を目指すべき。旅行支援は、観光の機会を増やし事業者からも喜ばれるが、感染状況を踏まえたタイミングを考慮すべき」と旅行支援への考え方を示したうえで「4月に実施した総括と評価」を質問したことに対し、清水茂男誘客担当局長は「実績は今月下旬に報告」と答弁しました。

宮川氏は、実績もわからずに延長することに対し「最初から延長を決めてあったとしか思えない」と批判。「感染拡大のもとで、道民に発すべきメッセージは感染防止への協力であり、『旅行に行きましょう』ではない。アクセルとブレーキを同時に踏んでいる印象だ」と今後の旅行支援についてただすと、山崎雅生観光振興監は「札幌市は当初から対象外。それ以外の地域は、道が自粛要請の決定をした場合には速やかに停止する」と答弁しました。

宮川氏は「すでに全道への感染拡大が始まっている。遅れることなく停止の判断が必要だ」と指摘しました。

コロナ変異株急増対策を

病床確保の目標引き下げるな

北海道の新型コロナ新規感染者数は連日最高値を更新、5月13日には712人にもなる深刻な事態です。
日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、11日、道議会保健福祉委員会で、新型コロナ感染の検査、病床確保などの対策強化を求めました。
北海道は、一日に1万4240件の検査体制と、病床は1809床確保の目標を1425床に引き下げる方針を報告しました。

日本共産党の宮川潤道議は、「病床確保の目標を引き下げることは許されない。重症者が軽快したら中等症軽症者用病床に転院できるようにして、病床の有効活用を図るべき。検査体制も拡大すべきではないか」とただしました。

竹内正人感染対策課医療体制担当課長は「入院1809床確保へ医療機関と協議を進めている。回復患者の転院先となる後方支援医療機関の確保を進める」とし、畑島久雄感染症対策局医療体制担当局長は「感染拡大地域などでは、高齢者施設の従事者等も検査対象としている。最大限の病床数確保を目指しつつ、更なる医療・検査体制の充実・強化に取り組む」と答弁しました。
宮川氏は「変異株によって、状況が一変し重症者も増加している。地域の面的検査、医療機関・施設での定期検査、入院体制の強化」の必要性を指摘しました。

道の対応が遅い!:江差高看教員の学生へのパワハラ問題

昨年(2020年)9月道庁に、道立江差高等看護学院の教員のハラスメントを告発する匿名電話があり、今年(2021年)1月以降学生・保護者から複数の手紙・電話での苦情がありました。
「殴るよ」「蹴るよ」などの暴言や、学生に始末書の出し直しを3か月以上繰り返したことなどがマスコミで報道されています。

北海道は、ようやく3月17日に学生・教職員への聞き取り、4月7日に学生・保護者に説明会を実施。その経過と対応方針を、5月11日、道議会保健福祉委員会に報告しました。
日本共産党の宮川潤道議は「昨年9月、今年1月の電話等で、ただちに道が解決に乗り出すべきだった。教育の場で、若者の人格を傷つけ心に癒しがたい傷を負わせたことが事実なら、まず謝罪が必要。看護師として生きていく夢を奪ったことはどんな口実をもってしても許されない。(被害を受けた学生等に)救済措置を」と訴えました。

田原良英看護政策担当課長は、「学生、教職員への聞き取りは3月に実施。(パワハラ)関係教員全員(6人)授業代替措置(教壇から下ろした)は4月19日から。(道庁に)直接相談できることを知らせている」と経過を説明。宮川氏は「対応が遅くなったことが、問題を大きくした」と批判しました。

三瓶(みかめ)徹保健福祉部長は、今後第三者委員会で事実確認をするとしたうえで「不安を払しょくできていない状況について、学生や保護者に心からお詫び申し上げる。学生に寄り添った学院の運営が行われるよう取り組む」と、謝罪と決意を述べました。

2021-05-19しんぶん赤旗

突然実施の「新しい旅のスタイル」事業 混乱ぶりを露呈:宮川じゅん

北海道は、4月2日から30日まで、道内宿泊施設を利用する場合、最大1万円を割引する「新しい旅のスタイル」事業を始めました。

7日、道はこの事業について道議会食と観光対策特別委員会に説明し、日本共産党の宮川潤道議が質疑を行ないました。
同事業は3月23日予算特別委員会で知事が「来週中に開始したい」と、突然出してきたものです。

宮川氏が「十分検討されたものとは言えない。知事が『来週中に開始』と決めたうえで有識者の意見を聞くとした」ことについてただすと、道観光事業担当課長の答弁は「開始するにあたり、感染拡大防止の観点で有識者に確認した」、「(有識者の)おおむね賛同を得られたことから開始することとした」など二転三転し、道の混乱ぶりを露呈しました。

宮川氏は「先に結論を決めて、後で有識者の意見を聞くから説明がつかなくなる」と批判するとともに、「人の移動は抑制して、事業者への直接支援」と、感染拡大防止と事業者支援の両立を求めました。

山崎雅生観光振興監は観光業者への直接支援については「予算規模が大きくなるため現実的ではなく、地域経済を回すことで支援していく」と答弁しました。

2021年4月7日

精神障がい者差別の解消をもとめる: 宮川じゅん

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、精神障がい者への差別を解消させることを求めて質問しました。

宮川氏は、日本精神科病院協会が1192の会員病院で、精神科入院中に新型コロナウイルスに感染しても感染症病院に転院できなかった患者が631人いたとしたことや、野木渡副会長が「精神障がい者の治療は後回しになるという『命の選択』が始まっている」と述べていることを紹介し、精神科患者の感染症治療方針、精神障がい者の福祉制度について質問しました。

道保健福祉部の竹内正人医療体制担当課長は、北海道においては「状況によっては、重症化した際の転院先を確保したうえで、精神科病院での治療を続けることがある」としながら、「障がいの有無によって必要な医療の提供に差があってはならない」とこたえました。遠藤篤也障がい者保健福祉課長は「精神障がい者の交通費割引きでは一部事業者が対象外とし、入院医療費も対象外」と他の障がい者との違いを明らかにしました。

宮川氏は「道として『命の選択は許さない』ことを発信していくことが重要。公的な制度で精神障がい者に対する差別があってはならない。差別解消の取り組みと決意」をただしました。

三瓶(みかめ)徹保健福祉部長は「(精神障害者への)運賃割引制度の適用拡大や、入院医療費の公費負担を早期に実現するよう働きかける」と、国に求めていく考えを述べました。

2021年4月6日

入院ベッドを減らすとカネが出る

北海道議会一般質問で「病床削減支援給付金」の問題を取り上げました。


長く入院をしていると、退院や他の病院への転院を促されることがあります。もっと長く同じ病院で入院治療を続けたい気持ちがあっても、病院側にも事情があるのかと思うとイヤと言えないことがあります。


昨年十一月、厚生労働省が、各知事に宛てた通知の中で、「削減病床に応じた給付金を支給」とあります。条件はありますが、簡単に言うと、入院ベッドを減らした病院にお金が出される仕組みです。


人口減少の著しい地域で患者数が減っている場合や、医師・看護師不足等で入院医療体制を維持できないために入院患者を抑制している場合など、ベッドが空いていることもあります。


しかし、「病床削減支援給付金」は、長期間空いているベッドを減らす場合だけではありません。厚生労働省の通知には「一日平均実働病床数以下まで削減する場合は…一床あたり228万円を交付する」とあります。これは、入院している患者の人数よりもベッドを減らすことを想定しているということです。仮に、100人分のベッドがある病院で、一日平均90人入院しているとして、80ベッドまで減らすと、4560万円もらえることになります。


私は、知事に「やめるべき」と求めましたが、知事は「医療機関への支援」と強弁しました。
安心できる医療体制に向けて課題は多く、これからもますます頑張っていかなくてはなりません。

(東区民報 2021年04月10日付)

コロナ禍、女性と子どもの自殺急増、小中高生は2004年以後最悪

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、3月24日、保健福祉委員会で、昨年から女性と子どもの自殺が急増していることを明らかにしました。

宮川氏は、「昨年の自殺者数は一昨年と比較し、1月から5月までで70人減少しているが、6月から12月までは49人増加。緊急事態だ。
社会福祉協議会の貸付金など生活支援策が重要だ。とくに女性は非正規雇用が多いため失業のほか、DV被害による自殺が増えているのではないか。
子ども・若者の状況が深刻ではないか」と質問しました。

答弁に立った森みどり精神保健担当課長は「大変深刻な事態。生活支援策が一定の効果があるとの分析がある。道内で女性の自殺者は4月以後増加し、昨年より81人多い374人となった。全国で、小学生の自殺者が14人、中学生34人、高校生が339人」と極めて深刻な実態を明らかにしました。
小中高生合計の自殺者数は、2017年から4年連続で最悪を更新(04年以後)しましたが、昨年は特に急増しています。

新井明障害者支援担当局長は「ゲートキーパーの養成などを行なっているが、SNSでの相談など子どもや若者の自殺対策を推進する」と、三瓶(みかめ)徹保健福祉部長は、「自殺の多くは、個人の問題として解決できない社会的要因がある。
相談窓口や各種支援策の周知を図り、総合的かつ効果的な自殺対策に取り組む」としました。

宮川氏は「コロナ禍は、女性・若者・子ども、貧困、障がい者、独居高齢者など弱い立場に置かれている人に程厳しい影響を及ぼした。
雇用と中小企業経営の安定、社会保障の充実など社会政策全般の改善と合わせた自殺対策を進めるべき」と取り組み強化を求めました。

全国の小中高校生の自殺者数推移
小学生中学生高校生合計
2005766215288
20061481220315
2007851215274
2008974225308
2009179226306
2010776204287
20111371269353
2012878250336
2013898214320
20141899213330
20156102241349
20161293215320
201711108238357
20187124238369
20198112279399
202014146339499
北海道の自殺者(女性)
2019年2020年
1月3023
2月2725
3月2522
4月2222
5月2033
6月2729
7月2953
8月3223
9月2836
10月1547
11月2331
12月1530

(通信・宮川、写真・グラフあり)

日本共産党が原案を提案 決議、意見書を可決

北海道議会は、3月24日、本会議で、決議1件、意見書2件を全会一致で可決しました。

気候非常事態宣言に関する決議

「気候非常事態宣言に関する決議」は、昨年の第4回定例会で日本共産党が原案を提案し、継続審議となっていたものです。この決議は「もはや地球温暖化問題は気候変動の域を超えて気候危機の状況に立ち至っている…ここに気候非常事態を宣言する」とうたっています。

国民健康保険の子どもに係る均等割保険料(税)軽減

「国民健康保険の子どもに係る均等割保険料(税)軽減措置の対象範囲拡大の検討を求める意見書」も、日本共産党が原案を提案したもので、「子どもに係る均等割の軽減措置が必要…手続きが進められているが、対象が未就学児に限定されている…対象範囲拡大について検討するよう強く要望する」と、子どもに係る国保料の引き下げにつながるものです。

(通信・宮川)