コロナ禍、女性と子どもの自殺急増、小中高生は2004年以後最悪

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、3月24日、保健福祉委員会で、昨年から女性と子どもの自殺が急増していることを明らかにしました。

宮川氏は、「昨年の自殺者数は一昨年と比較し、1月から5月までで70人減少しているが、6月から12月までは49人増加。緊急事態だ。
社会福祉協議会の貸付金など生活支援策が重要だ。とくに女性は非正規雇用が多いため失業のほか、DV被害による自殺が増えているのではないか。
子ども・若者の状況が深刻ではないか」と質問しました。

答弁に立った森みどり精神保健担当課長は「大変深刻な事態。生活支援策が一定の効果があるとの分析がある。道内で女性の自殺者は4月以後増加し、昨年より81人多い374人となった。全国で、小学生の自殺者が14人、中学生34人、高校生が339人」と極めて深刻な実態を明らかにしました。
小中高生合計の自殺者数は、2017年から4年連続で最悪を更新(04年以後)しましたが、昨年は特に急増しています。

新井明障害者支援担当局長は「ゲートキーパーの養成などを行なっているが、SNSでの相談など子どもや若者の自殺対策を推進する」と、三瓶(みかめ)徹保健福祉部長は、「自殺の多くは、個人の問題として解決できない社会的要因がある。
相談窓口や各種支援策の周知を図り、総合的かつ効果的な自殺対策に取り組む」としました。

宮川氏は「コロナ禍は、女性・若者・子ども、貧困、障がい者、独居高齢者など弱い立場に置かれている人に程厳しい影響を及ぼした。
雇用と中小企業経営の安定、社会保障の充実など社会政策全般の改善と合わせた自殺対策を進めるべき」と取り組み強化を求めました。

全国の小中高校生の自殺者数推移
小学生中学生高校生合計
2005766215288
20061481220315
2007851215274
2008974225308
2009179226306
2010776204287
20111371269353
2012878250336
2013898214320
20141899213330
20156102241349
20161293215320
201711108238357
20187124238369
20198112279399
202014146339499
北海道の自殺者(女性)
2019年2020年
1月3023
2月2725
3月2522
4月2222
5月2033
6月2729
7月2953
8月3223
9月2836
10月1547
11月2331
12月1530

(通信・宮川、写真・グラフあり)