入院ベッドを減らすとカネが出る

北海道議会一般質問で「病床削減支援給付金」の問題を取り上げました。


長く入院をしていると、退院や他の病院への転院を促されることがあります。もっと長く同じ病院で入院治療を続けたい気持ちがあっても、病院側にも事情があるのかと思うとイヤと言えないことがあります。


昨年十一月、厚生労働省が、各知事に宛てた通知の中で、「削減病床に応じた給付金を支給」とあります。条件はありますが、簡単に言うと、入院ベッドを減らした病院にお金が出される仕組みです。


人口減少の著しい地域で患者数が減っている場合や、医師・看護師不足等で入院医療体制を維持できないために入院患者を抑制している場合など、ベッドが空いていることもあります。


しかし、「病床削減支援給付金」は、長期間空いているベッドを減らす場合だけではありません。厚生労働省の通知には「一日平均実働病床数以下まで削減する場合は…一床あたり228万円を交付する」とあります。これは、入院している患者の人数よりもベッドを減らすことを想定しているということです。仮に、100人分のベッドがある病院で、一日平均90人入院しているとして、80ベッドまで減らすと、4560万円もらえることになります。


私は、知事に「やめるべき」と求めましたが、知事は「医療機関への支援」と強弁しました。
安心できる医療体制に向けて課題は多く、これからもますます頑張っていかなくてはなりません。

(東区民報 2021年04月10日付)