集団感染発生の福祉施設に補助金実施

福祉施設で集団感染が発生した場合、施設では、ゾーニングや消毒・清掃、入居者の健康管理、職員の確保等のかかり増し経費が経営を圧迫します。
北海道内の入所系の福祉施設では、2020年度62施設で集団感染が発生し、国の補助金が交付されました。80床の特別養護老人ホームの場合304万円補助されました。
2021年4月、この事業は国から都道府県に移行されたのですが、北海道は実施していませんでした。

11月9日決算特別委員会で、日本共産党の宮川潤道議会議員が、「職員が感染やその疑いで仕事を休む場合、欠員の補充は、介護人材不足で非常に大変であり、人件費も増える。仕事の後に自宅に戻れずホテル宿泊する負担も大きい。ただちに補助を実施すべき」と求め、片山崇法人運営担当課長が「検討している」と答えました。
社会福祉法人協立いつくしみの会の河原政勝常務理事は、「施設でクラスターが発生すると、医療ひっ迫のため、施設内での治療を強いられる。人的・財政的支援が急がれており、引き続き働きかけてほしい」と、宮川道議に相談しました。

21年12月、道が要綱を決定、補助が実施されることになりました。現在、市町村を通じて、事業者に伝えられています。
宮川道議は「クラスター対策に頑張ってきた施設と職員を思うと、補助金交付要綱の決定は遅かったが、該当する施設はもれなく活用してほしい」と語っています。