学ぶ権利守り、一律休校行うな

新型コロナウイルスのデルタ株変異の影響などにより、高校の部活動など若い世代に感染が広がっています。

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、8月に苫小牧市で行われた全国高校選抜アイスホッケー大会で150人のクラスターが発生した問題を取り上げ、高校部活動・大会での感染対策や、学校一斉休校の問題について質問しました。
泉野将司健康体育課長は、「道内公立の小・中・高・特別支援学校で、感染により欠席した児童生徒数が2,959人、学級閉鎖321校、学校閉鎖52校。(苫小牧の問題では)会場内の動線が分けられていない、更衣室が密の状態などの課題があった。大会や部活動における感染症対策の徹底を図っていく」としました。

宮川氏は「日本小児科学会が『全国の一律の休校を行なうべきではない』としており、子どもの孤立や、親の労働、学童保育など社会的影響が大きい。シラクサ原則(※)を踏まえ、必要最小限にとどめるべきではないか」と道教委の見解をただしました。
中澤美明指導担当局長は、「可能な限り学校教育活動を継続し、子どもの健やかな学びを保障していくことが重要。(学級閉鎖等の)休業措置を講じた場合、学びに遅れが生じることが無いよう、教育の機会均等や学びの質の保障に取り組む」と答弁しました。

宮川氏は「子どもの教育を受ける権利を制限し、親をはじめとして社会的影響の大きい一律休校は厳に戒めるべき」と厳しく指摘しました。

(※)シラクサ原則=WHOが明記している人権の制約に関する基準。人権の制限は法律に従って最小限とすべきことなどを規定している。