介護保険補足給付改悪年間負担増80万円超:年度途中でも再申請を

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、4日、少子高齢社会対策特別委員会で、介護保険の制度改悪で、施設利用者が年間80万円以上の負担増となるケースが発生する問題を明らかにし、負担軽減を求めました。
介護保険の補足給付は、低所得者の施設利用に際して食費・居住費の助成を行なっていますが、8月1日から助成の要件である所得・預貯金の上限を引き下げました。


杉本曜子介護運営担当課長は、「預貯金の基準について、これまでは1千万円までだったが、これからは500万円で助成の対象から外れる場合もある。施設で提供される食事の費用については一日当たり650円から最大1360円に引き上げる。一か月の自己負担の上限額は、これまでの4万4400円から、最高14万円になる」と、所得によって負担増となることを明らかにし、「650万円以上の預貯金がある特別養護老人ホーム利用者では一か月6万7230円値上げになる場合がある」としました。


宮川氏は、「所得も預貯金も増えていないのに、補足給付の制度が変わったために対象から外され負担増になる人が出る。対象外とされた人でも、年度途中で預貯金が減り要件を満たした場合には、その時点で申請を認めるべきだ」とし、さらに「利用料を払えないために施設退所に追い込まれたり、ショートステイの利用期間を切り縮めるようなことがあってはならない。道・国の財源で対処すべき」と求めました。


杉本課長は「対象外となった人でも、預貯金が減って基準額を下回った時点で申請できる」とし、京谷栄一少子高齢化対策監は「必要な介護サービスが利用できなくなることがあってはならない。国に対して要望する」と答弁しました。