日刊のしんぶん「赤旗」の第4火曜の連載「天売診療所便り」を楽しみしています。
天売島は人口わずか260人の島ですが、その島の診療所に、昨年、千葉からやってきた医師の連載です。
医師の名前「大野義一朗」を見て驚きました。35年くらい前ですが、私が勤医協中央病院で働いていた時に、外科の技術研修で来ていた医師です。
連載を読むと、大野医師が、天売島の自然やそこで暮らす人々を愛する気持ちが伝わってきます。
天売高校の卒業式に招待されたときのことを、「卒業生は2人。直前に島外に出ていた1人がフェリーの欠航で戻ってこられず席の一つが空席のまま。1人だけの卒業式になりました・・・答辞を読むはずだった元生徒会長は、戻ってこられなかったアキラでした。唯一の卒業生となったトモヤがその原稿を代読することになりました・・・もしトモヤがいなくなったら自分1人になっていたら、とても頑張れなかった、一緒にいてくれてありがとう。代読したトモヤが自分に向かって呼びかける風変わりな答辞は、トモヤが天を仰いでは右のかいなで顔をぬぐうので何度も中断したのでした」と、感動的です。
私は、北海道の地域医療のために来てくれた感謝の気持ちを込めて、手紙を書きました。
かつて同じ病院で働いていた私のことを覚えていてくれるか不安でしたが、すぐに返事が来ました。議員になったこともご存知でした。
地域医療を支える立派な医師と、いい人間関係がもてていることに感謝します。
(東区民報 2023年09月17日付)