『日本共産党の百年』

人を引きつける魅力的な人がいて、政治家になり、その個人に従う人で政党をつくった場合、その人が政治家をやめたり、考えを変えたりしたら、その政党は、解散や大きな路線変更などを余儀なくされるでしょう。

日本の多くの政党が、消滅や分裂と合流を繰り返してきました。
日本共産党は、特定の個人が、進む道を決めている政党ではありません。党の路線や政策は、数十万人の党員が議論し、党大会を行なって、決めていきます。集団で十分に話し合うことを基本にし、進むべき道を「綱領」で示しています。ですから、平和と人権、国民生活を守る道をぶれずに安定して歩んできました。

日本共産党が、1922年、天皇が絶対で、国民の基本的人権も、結社の自由もない時代にできてから今日までの歴史を明らかにしている『日本共産党の百年』を発刊しました。新聞一面の半分の大きさ57ページで280円です。
日本が戦争に突き進んでいったときに、日本共産党は、戦争反対を貫き、そのために政府から弾圧を受けましたが、負けずに頑張り通しました。党の進む道に確信を持って、くじけることの無かった若い女性党員の姿も描かれ、感動的です。
党の歴史のなかで不十分な点もありましたが、そのことも率直に明らかにしています。誤りを、隠したりごまかしたりせず、教訓にできることが本当の強さであり、信頼できるところです。

(東区民報 2023年08月27日付)