冤罪犠牲者に年賀状を

「袴田事件」の袴田巌さんは、1966年に殺人の容疑で逮捕され、2014年に「死刑囚」のまま釈放、裁判のやり直し(再審)が開始されています。
長く拘禁されたために、「悪魔が電波で攻撃してくる」という精神状態にまで追い込まれてしまいました。


その人生を返せと、姉のひで子さんが生涯をかけて支え、たたかっています。
袴田巌さん、ひで子さんの報道に触れて、改めて冤罪の方々の悔しさや、不条理なものとたたかう苦しさに思いが至りました。
無実の罪で、長年拘束され、外に出ることはもちろん、外部からの情報もない中で、毎日長時間の取り調べが行われることで、何が真実だったのか不安に揺らぐこともあるでしょう。汚名を着せられている本人はもちろんご家族もどんなに苦しいでしょうか。


冤罪の方が、無罪を勝ち取るために、弁護士や関係者の方々が頑張っていますが、私たちに何かできる事は無いでしょうか。
国民救援会の「救援新聞」に、「獄中で年を越す冤罪犠牲者に年賀状を送ろう」と、宛先が掲載されています。


見知らぬ人であっても、無罪を信じていると伝えられたら、励みになるのではないでしょうか。
ガザやウクライナの戦火にいる人への励ましも、私一人の力はわずかですが、できることを少しでもやっていくことで、苦しい立場にある人の力になる、それが私自身の生きていく道を進めることになります。

 (東区民報 2023年12月17日付)