2022年5月31日、札幌地裁は、泊原発が津波に対する安全性の基準を満たさず、放射能漏れ事故の危険性があると認め、北電に泊原発の運転差し止めを命じました。
泊原発の問題は、北海道がかかえる重大問題ですから、私も、廃炉を求めて道議会で何度も取り上げてきました。
昨年の道の見解
昨年(2021年)の12月の予算特別委員会では、今回地裁が危険だと認めたことについて、すでに取り上げて道の見解を求めていますので、その内容をご紹介します。
地質や断層問題の権威が、泊原発の敷地内や海底の活断層の存在を指摘している。(大波や津波などを防ぐための)防潮堤が、(設置している地盤の)液状化で沈み込んでしまうおそれがある。対策はどうなっているのか。
(答弁)設計変更するよう北電が検討を行っていると聞いている。
さらに、泊原発において、震度計の水没、放射性気体廃棄物の放出量の過少報告など、74件も公表されており、安全管理上のずさんな問題も明らかにしました。
運転差し止め判決
今回の裁判は、福島第一原発事故後の2011年11月に提訴されたものです。10年以上かけて泊原発の危険を認めさせた関係者の努力に敬意を表します。
福島の原発事故で、今も避難生活を続けている人がいます。住まいを変え、仕事を変え、家庭の影響は大きく、何の罪もない住民が人生を狂わされてきました。
私たちが暮らしている大地と、豊かな海、きれいな空気を放射能に汚染させてはなりません。
クリーンな再生可能エネルギーの活用を広げ、原発ゼロで、地球温暖化対策も進めるエネルギー政策に転換させることが、私たちの果たすべき責任です。
(東区民報 2022年6月5日付)