保育士や介護福祉士等のケアワーカーの低賃金が問題となっており、政府は処遇改善を進めているとしていますが、実態は月数百円しか賃金が上がっていないことが、北海道議会で日本共産党の宮川潤議員の質問で明らかになりました。
道議会予算特別委員会で、3月16日、宮川氏の質問に対して、高屋正人高齢者保健福祉課長は、道内の「保育士の登録者数は6万9862人。保育士配置状況は2万5380人」と、保育士として登録している人のうち実際に保育士として勤務している人は36%しかいないことを明らかにし、保育士と介護職員について「現場における人材確保が大変大きな課題」、「2月から月額9千円程度引き上げる賃金改善を行なっている」と答弁しました。
宮川氏が、「処遇改善策が収入増に直結していない。一人ひとりの収入の変化はどうなっているか」とただすと、高屋課長は「賃金構造基本統計調査で、保育士は8年間で3万6千円、介護職員は12年間で2万5千円の増加」にとどまっていることを明らかにしました。これは、保育士では月額375円、介護職員は173円にしかなりません。
吉田充高齢者支援局長は「保育所や介護事業所から意見をうかがい、有効な人材確保策を検討する」とし、宮川氏は「実効性ある処遇改善策を行なって人材確保すべき」と主張しました。