おかしいことを、おかしいと言う勇気

労働組合のない職場も多く、若い方は「労働組合」と聞いてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

「給料が安い」「残業しても残業代が出ない」「仕事がキツイ」「上司から無理なことを強いられる」など、日々、不満を感じている人は多いのではないでしょうか。
しかし、それを上司に訴えるのは、とても勇気のいることです。言っても、やり返されたり、「あいつはうるさいやつだ」「変わった人だ」と思われて孤立したり、いじめを受けることになる不安を抱いてしまいます。
だから、やりきれない思いを押し殺して、自分自身をすり減らす毎日を送ってしまいます。

先日、労働組合の記念行事に参加しました。長い運動を振り返り、苦しかった思いや大きな成果をかちとった発言が次々と出され、心に響きました。
もっとも感銘を受けたのは、昨年、労働組合が無かった職場に新たに組合を作って頑張っている女性の以下のような発言でした。

・・・労働組合を作ったのはなぜか、突き詰めて考えると、職場でおかしいことをおかしいと言えるようにしなくてはならないという思いです。言わないでいたら、何も言えない職場や世の中になってしまう・・・

暮らしの中の不安や不満を胸にしまいこみがちですが、同じ思いを持つ人が回りにたくさんいるはずです。少し勇気を出して、思いを言葉にすることが、一歩踏み出す力になるはずです。