日本共産党の宮川潤道議会議員は、2018年12月12日、少子高齢社会対策特別委員会で、学童保育指導員の基準の廃止問題と処遇改善を求めて質問しました。
内閣府の地方分権改革有識者会議で、二人以上の放課後児童支援員を配置することなどの「従うべき基準」を「参酌すべき基準」へと、事実上の基準の廃止をしようとしています。
指導員の処遇改善を
宮川道議は「『従うべき基準』でなくなれば、無資格者が一人で保育してもいいことになり、子どもの安全を守るうえでも、指導員の社会的評価を高めるうえでも問題」とし、全国学童保育連絡協議会の調査で、半数以上の指導員は年収150万円未満とされていることを紹介しながら、「今日まで、学童保育指導員の献身的な努力と熱意で、子どもと働く親たちが支えられてきた。指導員の処遇改善を実施している市町村はいくつか」と質問しました。
鈴木一博子ども子育て支援課長は「全道で、放課後児童クラブを実施している164市町村のうち16市町」しかないことを明らかし「キャリアアップ支援事業の活用を促すなど、処遇改善に取り組む」としました。
宮川道議は、「処遇改善が十分進んでいない中、基準を無くして指導員を確保しようとしても、定着が図られず、質の確保ができない。処遇改善は必須ではないか」とただしました。
粟井是臣少子高齢化対策監は「処遇改善を国に要望する。国の有識者会議での支援員配置基準の検討状況を注視しつつ、道子どもの未来づくり審議会で議論を進める」と答弁しました。
朝令暮改!?
宮川道議は「2015年に学童保育指導員制度が作られたばかりで廃止しようとするのは朝令暮改。指導員確保の王道は処遇改善でありしっかりすすめるべき」と強調しました。
※「朝令暮改」とは:朝に出した命令を夕方にはもう改めること。方針などが絶えず変わって定まらないこと。