今年の新語流行語大賞に、高市首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が選ばれました。東京新聞は「本人が壇上で表彰を受けたが、これは、長時間労働を助長させるとして物議を醸した発言でもある。祝福の舞台に上げて是とするかのような選考に困惑が広がっている」としています。「私は働きますが、あなた方は働き過ぎないように」などと考えることはありえません。首相は、働き過ぎることへの問題意識が希薄なのです。
2015年のクリスマスの日、電通の社員だった高橋まつりさん(当時24歳)は母に「大好きで大切なお母さん、さようなら。ありがとうね。仕事も人生もすべてがつらいです。さようなら」と、最後のメッセージを送り、自ら命を絶ちました。
こんな悲劇は無くさなくてはなりません。しかし、現実は逆なのです。
厚生労働省は、過労死の労災支給について、2024年度1304件と過去最悪になったことを公表しています(2020年度は802件)。
そういう中で、高市首相は、労働時間の規制緩和を打ち出しました。
政治家が、いまめざすべきことは、国民の命と暮らしに寄り添い守ることではないでしょうか。
物価高で食べるものにも困っていて賃金や年金を上げてほしいと切実に願っていること、ガザなどでの戦争に心を痛め平和を願うこと、そういう言葉を国民は待っているのです。