日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、七日、道議会水産林務委員会で、相次ぐサケ盗難事件を取り上げ、対策を強化する答弁を引き出しました。
道内では、岩内町、函館市などのふ化場で、サケが盗まれ、腹を裂いて卵を取りだした後、魚体を投棄する事件が起きています。
サケの不漁により、イクラの価格が高騰しているためです。
宮川議員は、大田勤岩内町議や漁協役員から聞き取った内容をもとに、「『岩内町でイクラ六十九万円の被害』などと報道されているが、それはイクラの売価であって本当の被害額ではない。全道で盗まれた卵八十万粒は数年後に約三万尾のサケになって回帰するはずで、被害額は一億円にも達する規模だ。どう対策を強化するのか。卵の確保の見通しはどうか」と質問しました。
山口修司水産局長は、「各施設にカメラやセンサー等の防犯設備の設置、夜間パトロールや密漁取り締まりを強化する。卵が不足する地区には、隣接する地区から供給するなど確保に努める」と答弁しました。
宮川道議は「今後のサケの漁獲量、イクラ価格は不明であり、事件が続く可能性も否定できない。防犯カメラ、センサーライトの整備はレンタルも含めて緊急に進めなくてはならない」ことを指摘しました。