新型コロナウイルス感染対策:予算が「緊急事態」になっていない

北海道議会議員 宮川潤

鈴木直道知事が、2020年2月28日、新型コロナウイルスの感染が広がっているとして、「緊急事態宣言」をしました。

***2019年度補正予算***

北海道議会に提案された2019年度(昨年4月から今年3月末まで)補正予算に、新型コロナウイルス対策予算が一円も計上されていません。
私は、「予算が『緊急事態』になっていない」と反対討論を行いました。
青森県、宮城県、福井県、兵庫県、熊本県、沖縄県などでは、緊急に補正予算を組んだそうです。

***2020年度予算***

2020年度予算(今年4月から来年3月末まで)にも新型コロナウイルス対策の予算が組まれていません。これから、補正予算を組むのでしょうが、私がこの原稿を書いている時点ですでに静岡県、福井県、高知県、徳島県、福岡県、沖縄県などでは、補正予算を組むことを発表しているのです。

***影響甚大、損失補償を***

知事が道民に「緊急事態」を訴えながら、予算が組まれていないことには、多くの人が納得できないのではないでしょうか。
札幌市内のある和食店では「通常の客が10人とすると、今は2~3人か多くて5人」。持ち帰りの和菓子店でも「売り上げは減っている。会合への差し入れ用の10個、20個という売り上げが無い」。耳鼻科診療所では「感染を恐れて患者さんが来ない。マスクの仕入れが困難」などと聞いています。社会的影響は甚大です。一刻も早く回復させ、損失を補うための予算化が必要です。

(2020年3月22日付 東区民報)