カジノ問題 知事は将来の誘致に固執:宮川氏「道民目線なく孤立無援」と批判:道議会一般質問

日本共産党の宮川潤北海道議会議員は、2019年12月3日、本会議一般質問で、カジノ誘致の問題を取り上げて質問しました。

先立つ11月29日の本会議で、鈴木直道北海道知事は自民党議員への答弁で「誘致に挑戦させていただきたいとの思いに至った…限られた期間で環境への適切な配慮を行なうことは不可能と判断し今回の申請は見送る…来たるべき時には挑戦できるよう所要の準備を進める」と、今回の申請を断念することに悔しさをにじませました。

宮川氏は、「誘致断念に至ったのはギャンブル依存症や治安の問題などもあるのか。今後の誘致の可能性を残すのか」と質問しました。

鈴木知事は、「環境への適切な配慮が不可能であるから見送ることとした。ギャンブル依存など社会的影響は軽減できる。今後は、あらゆる可能性を視野に入れ、誘致の可能性を幅広く検討する」と将来の誘致の可能性を否定しませんでした。

宮川氏は、韓国のギャンブル問題調査で、仕事に集中できず生産性が低下する、失業、犯罪被害、家庭内暴力、児童虐待など社会的損失の重大さが明らかになっている問題を挙げ「デメリットを道民に明らかにすべき」とし、さらに「道民の間に様々な議論がある中で『誘致させていただきたいとの思いに至った』知事に、道民目線を大切にする姿勢は見られない。知事の発言には誰も納得できず、自ら孤立無援に陥ったということだ」と厳しく追及しました。

鈴木知事は、「カジノ事業者が対策を講じることで社会的影響の軽減が図られる。今回は見送るが、来たるべき時には挑戦できるよう準備する」と、将来の誘致の可能性に固執する態度に終始しました。