介護施設での虐待、ハラスメント対策求める

北海道議会少子高齢社会対策特別委員会で、9月5日、「平成30年度介護老人福祉施設の利用者の調査結果」が報告されました。

施設利用者の職員に対する認識では、「介護が丁寧でなく、投げやりに感じることがある」、「職員を呼んでもすぐに来てくれないことが多い」、「心ない言葉で、不愉快な思いをしたことがある」の回答が多くなっています。

日本共産党の宮川潤氏は、「この調査は2016年度から3年連続で実施されているが、結果はほとんど変化が見られない。調査結果がその後の対策に生かされていないのではないか。現場にフィードバックさせるべき。今後、どう取り組むのか」と質問しました。

篁俊彦施設運営指導課長は、「虐待は尊厳を傷つけ権利を損なう決してあってはならないもの。集団指導において虐待の未然防止や、発生時における速やかな報告を徹底する。今後、調査方法の見直しなど、工夫を加えながら、虐待の根絶に努める」としました。

また、宮川氏は、利用者による介護職員への性的嫌がらせや暴力行為等について、「『受けたことがある』との回答が前年度よりも増え、54%にもなっていることは重大。兵庫県では複数の職員で訪問できるよう県が補助を実施している。道は、職場環境改善にどのように取り組むのか」とただしました。
粟井是臣少子高齢化対策監は、「厚労省が実態調査を検討している動きを踏まえつつ、施設に対する指導、利用者・家族への意識啓発になどに努める」と答弁しました。

宮川氏は、「虐待、性的嫌がらせ、暴力行為の対応には、一般的傾向を周知するというこれまでの延長線上の取り組みでは改善は見込めない。変化を作り出す取り組み強化」を求めました。