子どもの貧困:大学等進学率:児童養護施設35.2%、生活保護世帯36.9% — 「支援強化すべき」宮川じゅん質問

2018年8月8日、道議会少子高齢社会対策特別委員会で、「子どもの貧困対策推進計画」の2017年度推進状況の報告が行われ、日本共産党の宮川潤北海道議会議員が質問を行いました。

花岡祐志子ども未来推進局長は「子どもの貧困率は、2012年16.3%から2015年13.9%へと改善。子どもの貧困に関する12項目の指標を設けて対策を進めている」と報告しました。

宮川氏は「貧困率が減少したと言っても、基準となる貧困線(※)が1997年の149万円から2015年の122万円へと下がっている。国民全体の所得が下がったということだ。

また、大学・短大・専門学校等への進学率が80.6%である中、児童養護施設の子ども進学率は35.2%、生活保護世帯の子どもは36.9%という格差は重大な問題だ。貧困の連鎖を断ち切り、学問の自由を保障する問題として、目標を設定して改善に取り組むべき」と求めました。

粟井是臣少子高齢化対策監は、数値目標の設定については触れないながら「(大学等進学に際し)生活保護世帯の一時金の給付や、施設退所後の児童への進学支度費の支弁、相談支援強化を図り、子どもたちの希望に即し大学等への進学の機会が均等に提供されるよう、なお一層取り組む」との姿勢を示しました。

※貧困線=所得の順位で中間となる人の所得の半分。これ以下だと「相対的貧困」とみなす。