根室漁民などは窮地に立たたされる : 要望を受ける宮川潤

対策本部からの要望

私は、道議会水産林務委員会で、根室市と厚岸町へ行き、「ロシア200海里サケ・マス流し網漁業根室市対策本部」から要望を受け、さらに調査活動も行ってきました。
昨年から、ロシア200海里内で、サケ・マス流し網漁が禁止され、根室漁民などは窮地に立たされています。
道東の経済的損失は水揚げだけで33億円、水揚げされたサケ・マスの加工業、運送業などを含めると185億円と言われています。この要望を受けた当日、「今日、魚を入れる木箱を製造してきた会社が倒産した」とも聞かされました。
流し網以外の漁法も検討されていますが、あまり成果は上がっていないのが実情です。

漁業は基幹産業

漁業は、国民の食糧を供給する基幹産業のひとつですが、安い輸入ものに押され厳しい環境に置かれてきました。そのために後継者難にもなっています。

そこにもってきて、この流し網漁の禁止ですから、事態は深刻です。根室の漁業協同組合は、サケ・マス漁に替えて、ホタテ漁を考えています。すでに八千万円以上かけて、ホタテの稚貝を購入し放流しています。しかし、ホタテが成長し漁ができるには、あと二年ほどかかり、それまで放流を続けていかなくてはならないのです。
国・道への要望の内容は、ホタテ稚貝の購入・放流の経費補助、ホタテ漁船建造経費補助、水揚げしたホタテの冷蔵施設施設整備などです。

漁民の暮らしと漁業の継続・発展のため、国民の食糧を守るためにも、これらの要望実現のために力を尽くしたいです。

(東区民報から)