知事が逡巡(しゅんじゅん)しているすきにウイルスに攻め込まれる

先日、道庁職員の方から私の携帯に電話がありました。ある職員が新型コロナウイルスに感染していることがわかり、私との接触も想定されるとのことでした。感染の可能性が現実に迫ってきたとき、まず思ったことは「家族にうつしてはならない」ということです。私はただちに、家族に「私に近づかないこと」と告げ、家の中の私が触れた可能性のあるところを消毒、飲み物や本を部屋に持ち込み、長時間閉じこもる体制に入りました。
その間、感染していた道職員は、誰と接触したかなどを保健師に聞かれ「濃厚接触者」を特定していました。再び私に電話があり「濃厚接触者にはなっていない」とのことで一安心しました。

新型コロナウイルスが、いつ襲ってくるかわからないということが、現実になっています。
4月19日、札幌市長が知事にコロナ感染対策の強化を求めました。しかし、知事は、2021年5月5日になってようやく「まん延防止措置」を国に要請すること決め、実際に適用されたのは5月9日になってしまいました。
札幌市内の4月19日の感染者は75人でしたが、「まん延防止措置」のはじまる前日5月8日には327人まで増えました。そして緊急事態宣言にまでなってしまいました。
知事が、「まん延防止措置」を国に申請することをためらい逡巡しているうちに、ウイルスに攻め込まれてしまったということではないでしょうか。責任は重大です。

(東区民報 2021年06月13日付)

しゅんじゅん【逡巡】《名・ス自》決心がつかず、ためらうこと。しりごみすること。By goo 辞典