どうなる北海道新幹線

道議会で、北海道新幹線の問題を取り上げました。

予想を超えて54億円の赤字

当初、JR北海道は、北海道新幹線の赤字を年間47億円と見込んでいました。
しかし、新函館北斗駅まで開通した2016年度から、予想を超えて54億円の赤字になりました。さらに2017年度には103億円と大幅に赤字を増やしました。
JR北海道は、札幌まで延伸することで乗客が増え、35億円収入が増えると見込んでいます。しかし、赤字が大幅に増えていることから、もう一度試算しなおすことが必要になっています。今後の見通しは不明と言うべき状況です。

ヒ素、カドミウム、鉛など有害物質が

また、新函館北斗駅から札幌駅まで211キロメートルの八割、160キロメートルがトンネルです。掘り出す土が2100万立方メートル(札幌ドーム13杯分)になります。この土をどこに持っていくのかが問題です。土の置き場所はまだ半分しか決まっていません。しかも、一部の土にはヒ素、カドミウム、鉛など有害物質が含まれていることがわかりました。

有害物質を含んだ土は、表面を粘土で固めるなど雨水で流れ出さないように国が基準を定めています。しかし、土の置き場所が決まっていない場合には、仮置きするのです。その仮置き場所には、流れ出さないための基準もありませんし、いつまで仮置きするのかという期間の定めもありません。

しっかり見極め

このような状況で、北海道新幹線の工事を進めてよいのでしょうか。私は、まず、立ち止まって収支の見通し、土の問題などをしっかり見極めることが必要だと訴えています。