オリンピックの裏側

就職先が決まっていない

ピョンチャンオリンピックのスピードスケートで入賞したある大学生選手は、この春、大学を卒業予定です。しかし今のところ、就職先が決まっていないそうです。

このような学生の一流選手が、就職の心配をすれば競技に身が入らない、競技に専念すれば就職できなくなるかもしれないという板挟みを解消しなければならないと考えます。

元プロ選手などトップアスリートは、少年時代から、競技一筋で育ってきました。近年はU16、U18など、年齢が低い選手を活躍させる機会が増え、それは1つの種目に少年を追い込むことになります。たとえ、他のことが出来なくても、その競技さえできればと、人生のすべてを傾けてきた選手が多いと思います。

真の意味でのスポーツ振興

才能に恵まれた人でも、少年期からの競技人生において、何度かはスランプに落ち込み、「果たしてこの道を進み続けて大丈夫だろうか」と展望を見失ったり、悩んだり、あるいは、諦めて別の道に転換する人もたくさんいると思います。

もし、選手として成功せず断念しても、引退後の人生に展望を持てるのであれば、つまり、失敗してもやり直せる道があるなら、途中でつまづくことがあっても、頑張って復帰し競技を続けることができます。失敗してもやり直せる希望や、引退後の生活の展望を持てることが選手の層を広げることになり、真の意味でのスポーツ振興になるのではないでしょうか。