北海道の医療を守れ- 北海道議会議員 宮川潤

私は、道議会の保健福祉常任委員をしています。

北海道は、来年夏までに「地域医療構想」を策定し、入院ベッドを削減しようとしています。

北海道内の医療機関で、ベッドが空いているところや、病棟を丸ごと閉鎖しているところもあります。
しかし、入院したい人がいないために、ベッドが空いているわけではありません。
むしろ、まだ入院していたいのに、「早く退院してください」と言われ、退院する人がいるのです。
もっと深刻なのは、医師や看護師が不足しているために、入院体制を維持できず、ベッドを空けたり、病棟を閉鎖しているのです。

深川市立病院や小樽協会病院で産婦人科を休止し、今月末には遠軽厚生病院も休止する予定です。
また、日高の浦河町で、クモ膜下出血で倒れた場合、緊急の治療を要するにも関わらず、百二十五キロメートル先の苫小牧市まで二時間もかけて救急車で運ばなくてはなりません。なお、日高本線は今年一月から不通になったままです。

北海道は「今後、医師が増えてくる。地域で勤務する医師も増えていく」と考えており、私は「甘い見通しだ」と厳しく指摘しました。

「地域医療構想」は、ベッドを減らすための計画にさせず、地域が必要としている医療機能を守り発展させるものにしなくてはなりません。