保健所体制の強化が必要

新型コロナに感染した場合、保健所が濃厚接触者を特定するために連絡するのは、(入院・施設入所の場合などを除き)自宅で生活している場合には同居家族のみで、知人や友人、勤務先には連絡しなくなっています。感染者が爆発的に増え、業務が追い付かないのです。

私は、昨年の委員会で、保健師の時間外勤務が1か月251時間にもなっている実態を明らかにさせました。これは、土日も休まずに8時間働いた上に、平日は毎日午前2時半まで働いていたことになります。過労死ラインを超えています。
さらに、保健師の病気休職は4・1%で他の職員1・9%の2倍以上です。長時間労働が影響しているものと考えられます。

3月22日、予算委員会で、鈴木知事に、「2010年の国の『新型インフルエンザ対策総括会議報告書』では、感染の『発生前の段階から、保健所…組織や人員体制の大幅な強化』を求めている」が、「(道立)保健所の体制は、2010年1,256人から、2020年1,076人」と事実を挙げ、弱体化させてきたことを認めるべきだと質問しました。

知事の答弁要旨は「時々の社会情勢の変化に合わせ、保健所の組織体制等の不断の見直しを進めてきた。新たな感染症に対処できるよう保健師の確保など、平常時からの体制整備に努めてきた」と、容易に理解できないものでした。
体制を弱めてきたことは誤りだったと認めるべきです。誤りを誤りと認めたときに、次の前進が始まるのではないでしょうか。
国も道も市も、感染症対策の抜本的強化が必要です。

(東区民報 2022年04月17日付)

重税反対札幌北部集会へのメッセージ

重税反対札幌北部集会にお集まりのみなさん、ロシアのウクライナ侵略に心を痛め、石油価格など今後の経済への影響をご心配のことと思います。
ロシア軍事行動の即時中止とウクライナからの撤退を、力合わせて求めていきましょう。
日本が、ロシアと同じだけの軍事力を持ち、力と力で、にらみ合うことは、一触即発(いっしょくそくはつ)の危機を招きます。
もしも、在日米軍からロシアに攻撃を行なったら、ロシアの反撃で日本が戦争に巻き込まれることも現実的になります。
商売と日本経済を発展させるには、平和であることが大前提です。
世界中から声を上げ、ロシア・プーチン政権を包囲することが、確かな力になります。
重税反対、商売繁盛を願ってメッセージといたします。

2012年3月11日

日本共産党 北海道議会議員 宮川潤

ロシアの侵略を許さない

ロシアのウクライナ侵略に、驚き、恐怖と怒りでいっぱいです。
ウクライナの首都の住民が「かばんに食料を詰め込み、車に子ども2人を乗せ…キエフを出るまで4時間。車を走らせる。爆撃音が聞こえ、閃光(せんこう)も見えた。戦車とすれ違う。道路には死体らしきものが横たわっていた」(北海道新聞)と、避難している報道がされています。
プーチン大統領は、ウクライナ東部地域から「要請」を受けた「集団的自衛」だとしていますが、何の道理もありません。まぎれもない侵略行為であり、軍事行動をやめ、撤退すべきです。さらに、「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つだ。わが国を攻撃すれば壊滅し、悲惨な結果になる」と核戦争を示唆する発言をしたことはいっそう許されないことです。
ロシアに詳しい日本ユーラシア協会(竹田正直会長)は、今回の事態の背景の一つとして、ウクライナが加盟しようとしているNATOなどの軍事ブロックは仮想敵を作って軍事的対立を呼び起こす問題や、ロシア政府が旧ソ連地域を「勢力圏」とみなしている問題を指摘しています。
もしも、日本国内の米軍基地からロシアに攻撃を行なったら、ロシアは日本に向けて反撃を開始するのではないかと恐ろしい気持ちになります。
日本の平和を守るためには、軍備増強ではなく、日米安保条約と在日米軍基地を無くすことが必要ではないでしょうか。
いま重要なのは世界で声を上げ、プーチン政権を包囲することです。

(東区民報 2022年03月06日付)

高梨沙羅選手 また頑張って

北京五輪のスキージャンプ団体で失格となった高梨沙羅選手が、SNSで「皆様を深く失望させる結果となってしまった事、誠に申し訳ありませんでした」「責任が取れることとも思っておりませんが、今後の私の競技に関しては考える必要があります」としています。
日本がメダルをいくつ獲れるかという競争が、25歳の彼女を押しつぶしてしまいそうです。
高梨選手は重圧の中で、素晴らしいジャンプをしたことをみんな認めています。
競技には結果と勝敗があります。不本意な結果でも、競技者がそれを越えてたくましく次へつなげていく、そしてその姿を観戦者が共有するところにスポーツの意義があるものと考えます。

(農本後援会ニュース 2022年3月号)

高齢者を大切にする社会を

1月17日現在の東区の積雪は85センチメートルにもなっています。過去5年間の1月17日の平均は48センチメートルです。
みなさん雪かきで体のあちこちが痛くなっているのではないでしょうか。

除雪作業の方は、深夜から休む間もなく仕事に追われています。また、ごみ収集車は思うように走行できず、雪の山で作業が手間取っているようです。
大雪の中でも、奮闘されている方々のおかげで、日常生活が守られていることに感謝しています。

自宅近くのごみステーションの回りの除雪をしました。翌日、ごみを出しに行くと、歩道のアスファルトが見えるほど深く雪がかき出されていました。私の後に、誰かがさらに丁寧に除雪していたのです。相当の重労働だったはずです。「いったい誰が?」妻と「〇〇さんか」、「いや△△さんじゃないか」などと話しました。

日常、ごみステーション回りの掃除や除雪など、高齢の方がやってくれることが多いです。また、町内会の役員も比較的年代の高い方が多いです。ある小学校の前に住んでいる高齢の女性は「登下校時間に、旗を持って交差点の前に立って、子どもに挨拶しているの」とのことでした。

私は、どの地域でも、高齢者がそこに一緒に暮らすことで住み心地の良い地域になるものだと思っています。
しかし、高齢者の暮らしは年々厳しくなっています。介護の利用者負担や医療費が高く、年金は下がり続けています。政治が高齢者に冷たいのです。温かな政治に変えるために、参議院選挙の意義は重要です。

(東区民報 2022年01月23日付)

2022年の決意

アベ・スガ路線を断ち切って、希望と安心をつかめる年にしていきましょう。
健康友の会の会議に参加した時、多くの方が、「コロナのために集まれなくてさびしい。また、おしゃべりしたいねと声かけあっている」と発言したのを聞き、コロナウイルスは病気だけでなく、人々に深い孤立をもたらしていることに衝撃を受けました。
感染対策も、安心できる国民生活も、温かな政治への転換も、実現できる年へと決意を固めています。

(東区民報 2021年12月26日2022年01月02日合併号)

特別支援学校視察

苫小牧市と平取町の特別支援学校の視察に行きました。


障がいのある子どもが通常の小中学校で、多くの児童・生徒と同じ教室で授業を受けることもありますが、障がいの程度により、学校内の特別支援教室に通うこともあります。また、障がいが重い子どものために作られている特別支援学校もあります。

親は、自分より長く生きていく子どもに障がいがあっても、たくましく生きていく力を身につけ、穏やかな生活を送れるようにと願うものです。


私の少年時代、同じクラスに知的障がいと思われる友達M君とS君がいて、一緒に遊び仲良く過ごしました。しかし、授業の内容が全く理解できなかったとしたら、毎日何時間もの授業の間、じっと座って過ごすことは大変な苦痛だったのかもしれません。

S君は、ある学年から特別支援学級(当時の名は特殊学級)に移り、それ以来、付き合いはほとんど無くなりましたが、生活していくための力をつける教育を受けたものと思います。

M君は卒業まで通常学級で多くの友達と一緒に過ごしました。


どちらが良かったのかはわかりません。

子どものもつ能力や環境によると思いますが、その子どもにとって最善の教育を受けられる選択肢が豊富に用意されていることが大事です。
自宅から通学する苫小牧支援学校(小・中学校)と、寄宿舎のある平取養護学校(小・中・高校)の教育現場を視察し、教員の苦労と施設充実の必要性をあらためて感じました。

子どもたちが暖かく守られ、成長していけるように、大人が頑張っていかなくてはなりません。

(東区民報 2021年11月28日付)

はたやま和也さんの姿に励まされ

総選挙では、多くの方に応援・激励していただきながらたたかいました。
結果は、日本共産党の衆議院議員が12人から10人に、北海道の比例代表選挙ではたやま和也さんの議席を回復できませんでした。ご期待にこたえられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

はたやま和也さんは、選挙結果が出ると、「公約として訴えてきたことは切実な要求ばかりです…今この瞬間も苦しんでいる方々がいます。下を向いている場合ではなく、活動の先頭に立って頑張っていく決意でいます」と言っています。
どんなにつらい気持ちであっても、すぐに立ち上がることができるのは、苦しい中でも頑張って生きている人の暮らしを知っているからなのでしょう。
私は、そういうはたやま和也さんの姿に励まされ、見習っていきたいと思います。

安倍・菅路線が岸田内閣によって引き継がれ、当分、自民・公明政権は続いていきます。それは、消費税など高い国民負担、少ない年金や非正規雇用と低賃金、地球温暖化、ジェンダー差別、憲法第9条と平和の危機が続くことです。
北海道では、核のごみ捨て場と原発再稼働問題、第一次産業の衰退、JR路線が切り縮められ、地方の医療機関の統廃合などの課題があります。
やらなくてはならないことは山ほどあり、休んではいられません。

そして、来年の参議院選挙での前進へと決意を固めています。

(東区民報 2021年11月07日付)

総選挙にかける思い

4年前の総選挙で、衆議院議員だった畠山和也さんを落選させてしまいました。選挙結果を知った時、「まさか!」と思いました。「北海道の比例区の定数8人の中には入れるのでは」という考えは甘かったのです。

それから4年経ちました。衆議院は早々と解散することもあるのですが、今回は任期満了のギリギリになってからの解散でした。この4年間は本当に長いものだったと感じています。


畠山和也さんは、その長かった4年間を、有効に生かしてきたと思います。道内隅々まで訪ね、道民の声を聞き、道内産業の実態を把握してきました。その蓄積は、今後の大きな財産となるはずです。


コロナウイルス感染の第6波が来るかもしれません。その時、入院できる病床が確保されているのでしょうか。過疎地域では、その自治体で唯一の医療機関が公立・公的病院というところがたくさんありますが、国はそれらの病院を統廃合しようとしているのです。


そして、北海道の財産である第一次産業はどれも厳しい状況です。コメ価格が下がり営農が続けられなくなるような状況、サケ、サンマ、ホッケ、イカなど主要魚種の不漁や赤潮被害などです。


北海道のことを本当にわかっている政治家、道民の生活の苦しさ、どこにも届かない声を受け止められる政治家がいてほしいという願いを実現させなければなりません。

(東区民報 2021年10月24日付)

「大異」を捨てて大同につく

野党共闘

総選挙のことでは、「政党を選ぶ比例代表は日本共産党を」と、「野党共闘で力を合わせます」などと話します。


相手の方は「自民党を倒すために野党で力を合わせてほしい」ということが多いのですが、「他の野党は信用できない」という方もいます。


日本共産党に好感をもっていただいている方には、戦前から戦争反対を掲げ続け弾圧にも屈しなかったことや、他の党が離合集散したり名前を変えたりする中で真っすぐに歩み続けてきたことへの信頼感もあると思います。


そういう思いを持つ方が、他の党を信頼できない気持ちになることも理解できます。


私が「野党共闘を進めたい」と考えるのは、自公政権がひどすぎるからです。コロナウイルス感染対策でも、貧困と格差の問題でも、地球環境やジェンダー平等などの問題でも、これ以上自公政権を続けさせるわけにいかないので、野党で力を合わせて政権を変えようということです。


他の野党と政策が違うこともありますが、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組が、共通政策を発表しました。この一致点で共闘を進めていきます。


私は、大局に立って小さなこだわりを捨てる「小異を捨てて大同につく」ものと考えてきましたが、志位和夫委員長は共産主義を目指すことや日米安保条約を廃棄することなど、他の野党と一致しない「大異」があっても横において大同につくとしました。大きな歴史観をもって前に進む時です。


(東区民報 2021年10月03日付)

菅首相は何をやったか

菅首相が突然、「コロナ対策に専念する」として自民党総裁選挙に出ないことになりました。
しかし、少し前には「時期が来れば当然」総裁選挙に出ると言っていたはずです。
やる気のなかったコロナ対策を、急にやる気になったので総裁選挙に出ないことにしたのでしょうか。そんなおかしなことはありません。

やったこと

菅首相のコロナ対策は、検査は増やさず、医療体制はひっ迫、感染しても入院できず自宅で亡くなる人が相次いでいるではありませんか。
飲食店など売り上げが激減した事業者や、仕事の無くなった人への支援は全く足りず、廃業や生活苦に陥る人が増える一方です。
やったのは、何でしょう。GoToトラベルとオリンピックで、感染を広げてきたのです。

首相就任以来、「桜を見る会」「森友」など疑惑にはふたをしたままで、政治とカネの問題はまったく解明する気がありません。
また、日本学術会議の人事に介入し、気に入らない人は切り捨てる、強権体質をあらわにしました。

国民の大きな怒り


そんな菅首相に対する国民の大きな怒りがはっきりと現れたのが、8月22日、地元の横浜市長選挙で応援した候補者が落選したことです。
自民党内に「菅首相では総選挙は勝てない」の声が広がりました。

国民の怒りが政権を追い詰めています。
菅政権の1年間は、感染が広がり、国民から希望が失われた1年間だったのではないでしょうか。
誰が、次の自民党総裁になっても、政治状況はあまり変わらないでしょう。
肝心なのは、総選挙で日本の政治を大きく変えることです。

(東区民報 2021年09月12日付)

厳しい審判が必要:オリンピックは開催です

「久しぶりに旅行に行きたいね」と家族で話していましたが、やっぱりやめることにしました。感染拡大が止まらないからです。
菅政権が強力に進めていた「GoToトラベル」も止まったままです。


鈴木知事が進めていた旅行支援「どうみん割」は、感染拡大のため昨年停止し、予算が30億円も残ってしまいました。その30億円を、感染予防や飲食店など売り上げが減少している事業者への支援等に使ってもらいたかったのですが、知事は、今年度の新たな旅行支援「新しい旅のスタイル事業」に使うとしました。しかし、4月2日から始まった「新しい旅のスタイル事業」も5月15日に停止に追い込まれました。

人が動けば一緒にウイルスも動くため、今は旅行の自粛が求められています。友人との飲食やサークル活動などもできず、孤立が深まっています。


遅れているワクチン接種や、医療機関・事業者への助成、収入が減っている非正規雇用者やアルバイトが無くなっている学生への支援など、やらなければならないことが山積しており、国も道も市も全力で取り組まなければなりません。
それも不十分なままで、オリンピックは開催です。そして、来日している選手や関係者から、感染者が出てしまいました。
いま国民が求めていることが、国にも道にも伝わっていないのです。
国民ができる一番強力なことは、総選挙で厳しい審判を下すことではないでしょうか。

(東区民報 2021年07月25日付)

街頭宣伝活動を再開します

太田秀子市議や平岡大介前市議、党員・後援会員と応援していただいている方々と一緒に街頭宣伝活動をしていますが、コロナウイルス感染の緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の間は、自粛していました。
大変な時期だからこそ、政府の感染対策の不十分さや、日本共産党が頑張っている姿を知ってほしいという気持ちはあったのですが、私たちが自らの活動も見直し、感染の収束を早めることを優先しました。人流を抑制することが大事だと考えたからです。


街頭宣伝活動ができない分、電話での対話を行うことにしました。
電話で話してみると、みなさんコロナにおびえ、一日も早く元の生活を取り戻したいと願っていることをひしひしと感じます。自分も感染したくないし、世の中からコロナ感染がなくなってほしいと思っているのです。外出を控え、買い物に行くのも人の少ない時間帯を選び、サッと行ってサッと帰ってくるようにしている人が多いです。趣味のサークル活動や楽しいおしゃべりも控え、家の中でひっそりと暮らしています。そして、「外に出ないから足腰が弱った」とか「気分が沈んでいる」という方のなんと多いことか。


私たちは、感染状況に気を配りながら、街頭宣伝活動を再開する方向です。
まん延防止等重点措置が解除になったら(7月12日予定)、また始めます。元気出していきましょう!

(東区民報 2021年07月04日付)

三笠のダム工事費700億円から1667億円に増額!

国は、三笠市の桂沢ダムをかさ上げするとともに、新たに三笠ぽんべつダムを建設中です。2つの工事の予定は、1985年から2004年まで、700億円でした。国は、工期延長と増額を繰り返し、この度、2030年までで1667億円と約2.4倍にし、そのうち北海道に244億円の負担を求めようとしています。


知事は、このような負担を求められても断固拒否すべきです。

(農本後援会ニュース2021年07月号)

知事が逡巡(しゅんじゅん)しているすきにウイルスに攻め込まれる

先日、道庁職員の方から私の携帯に電話がありました。ある職員が新型コロナウイルスに感染していることがわかり、私との接触も想定されるとのことでした。感染の可能性が現実に迫ってきたとき、まず思ったことは「家族にうつしてはならない」ということです。私はただちに、家族に「私に近づかないこと」と告げ、家の中の私が触れた可能性のあるところを消毒、飲み物や本を部屋に持ち込み、長時間閉じこもる体制に入りました。
その間、感染していた道職員は、誰と接触したかなどを保健師に聞かれ「濃厚接触者」を特定していました。再び私に電話があり「濃厚接触者にはなっていない」とのことで一安心しました。

新型コロナウイルスが、いつ襲ってくるかわからないということが、現実になっています。
4月19日、札幌市長が知事にコロナ感染対策の強化を求めました。しかし、知事は、2021年5月5日になってようやく「まん延防止措置」を国に要請すること決め、実際に適用されたのは5月9日になってしまいました。
札幌市内の4月19日の感染者は75人でしたが、「まん延防止措置」のはじまる前日5月8日には327人まで増えました。そして緊急事態宣言にまでなってしまいました。
知事が、「まん延防止措置」を国に申請することをためらい逡巡しているうちに、ウイルスに攻め込まれてしまったということではないでしょうか。責任は重大です。

(東区民報 2021年06月13日付)

しゅんじゅん【逡巡】《名・ス自》決心がつかず、ためらうこと。しりごみすること。By goo 辞典

オリンピック 中止しないのか!

東京オリンピックの開催予定(競技開始7月21日)が迫っています。

一方で、新型コロナウイルス感染は広がり、東京都、北海道など、9都道府県で緊急事態宣言、10県でまん延防止等重点措置です。今後さらなる感染の広がりがあるかもしれません。
以前はオリンピックを楽しみにしていた人も多いと思いますが、5月10日付読売新聞の世論調査では、五輪「中止」という声が59%にもなっています。
オリンピックによって感染が広がっていくかもしれないと思えば、何のためのオリンピックかと疑問は深まるばかりです。

5月5日、オリンピックテスト大会であるハーフマラソンが札幌市内で行われました。しかし、同じ日に、知事は国にまん延防止等重点措置の申請を行ったのです。

また、子どもたちは部活動ができなくなり、宿泊研修や運動会、文化祭なども中止になっています。テスト大会の実施について、子どもたちはどう思ったでしょう。
菅首相は「安全安心な大会が実現できるよう」と言っていますが、オリンピックだけを何が何でもやろうとしていることに納得ができません。また、オリンピックに看護師500人、スポーツドクター200人、感染した選手などを受け入れる大会指定病院30カ所を確保しようとしています。

今は、感染拡大を防ぎ、国民の命を守ることを最優先にし、オリンピックは中止すべきではないでしょうか。

(東区民報 2021年05月23日付)

流れは一気に野党共闘へ

後援会員のみなさんに大きなお力添えをいただき、衆議院2区補欠選挙は、松木けんこうさんが圧勝しました。
選挙戦が始まった当初は、「日本共産党の候補者を立ててほしい」という声も強かったのですが、「菅政権を追い込むために、野党共闘が必要」という声が大きくなって投票日を迎えることができました。


参議院長野補欠選挙と広島再選挙も野党共闘候補が勝利をおさめ、政治の流れは一気に野党共闘へと向かっていることを、みなさんと喜び合いながら確信を深めたいと思います。
そして、総選挙へ向け、いっそう力を尽くす決意です。

(農本後援会ニュース2021年05月号)

図書館の自由

札幌弁護士会の調査で、10図書館が「警察から照会を受けていた」ことが判明し、道議会で取り上げました。

この「照会」は、刑事訴訟法197条第2項「捜査について…必要な事項の報告を求めることができる」によるもので、裁判官の令状の無いものです。
戦前・戦中の図書館は、「思想問題対策として…(長野)県下図館(ママ)から赤い本を駆逐」(「戦前期図書館統制の研究」小黒浩司)と思想調査の対象となり、「図書館長…は、マルクス主義に関するもの数冊を発見し、ただちに撤回」(同)と自己規制に陥りました。

戦後、「図書館の自由に関する宣言」(日本図書館協会綱領)が、「国民に対する『思想善導』の機関として、国民の知る自由を妨げる役割さえ果たした歴史的事実があることを忘れてはならない。図書館は、この反省の上に、国民の知る自由を守り、ひろげていく責任を果たす」と、宣言したのです。

私は、「『照会』に回答すべきではない…『宣言』を全面的に本道図書館行政に生かすべき」と質問しました。
教育長は、令状の無い「照会」には原則として答えないこと、「知る自由、表現の自由といった『宣言』の理念を尊重し、実践していくことが大切」と前向きの考え方を示しました。

図書館の自由が宣言されていても、こっそりそれを侵そうとする動きが現れてきます。憲法第12条は、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」としています。私たちは、自由を侵そうとするものの動きを油断なく監視し、自由を守る不断の努力を惜しまないことを改めて誓いあいたいと思います。

(2021年4月日中友好新聞札幌支部寄稿)

スポーツ振興条例

北海道議会の超党派で「スポーツ振興条例」を議員提案すべく、検討が続いています。
「全議員が賛成できる条例をつくろう」と、それぞれ出し合った意見を尊重し、できる限り取り入れていこうという空気があり、本会議や委員会で激しくぶつかり合うのとは違う雰囲気です。
私は、スポーツでの暴力、体罰の根絶などを提案し、条例案に盛り込まれる見通しです。どういう条例が出来上がるか、まだまだ先になりますが、お待ちください。

(農本後援会ニュース2021年03月号)

森発言問題 根回しと忖度から民主主義へ

森喜朗氏は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言で、女性観と人権感覚がさらけ出され、会長辞任に追い込まれました。

会議をいやがっている!


女性蔑視はもちろん許されませんが、私は森氏が時間のかかる会議をいやがっていることも重大だと考えています。
仮に、作られた原案が完全無欠なものであれば、そのままでよいでしょうが、人間が考えて作ったものであるなら、不十分なところもあるでしょう。ですから、会議を開き、それぞれの立場から、様々な考え方が出され、話し合うなかで原案が変更されてより良いものになっていくと思います。

意見があれば遠慮なく発言できるように心配りをして会議を運営していくことが大事です。

根回しと忖度のやり方


森氏は、会議で発言もなく、「意義ナーシ」で終わることがいいことだと考えているのではないでしょうか。

それは、舞台裏での根回しと忖度のやり方です。
いったん会長を受託し、その後辞退した川淵三郎氏は「(森氏が)小池(都知事)さんと話して、菅総理や安倍(前総理)さんとかみんな話して」と、根回しで決めようとしていたことを明らかにしています。

みんなから見える場で、意見を述べて話し合うこと、相手の意見を尊重することが民主主義です。
議会は、まさに話し合う場であり、民主主義が問われる場です。発言することには勇気がいりますし、責任も伴います。私は、勇気と責任をもって議会に臨む決意を新たにしています。

(東区民報 2021年02月28日付)

生活福祉資金 改善

昨年(2020年)12月13日付の東区民報で、「生活福祉資金」のことを議会で取り上げて改善を求めたことを書きました。
改善されましたので、その内容をお知らせします。
社会福祉協議会の制度で、生活に困っている方にお金を貸してくれる制度が「生活福祉資金」で、それは「緊急小口資金」と「総合支援資金」の2種類があります。

緊急小口資金

もともと10万円までの貸付制度でしたが、新型コロナウイルスの影響で収入が減少している場合は20万円まで借りられます。
返済は、借りてから1年間の据え置きの後となっていましたが、さらに1年程度据え置き延長ができるようになりました。
無利子、保証人不要です。2年間で返済しますが、住民税非課税の方は返済免除があります。

総合支援資金

もともと1か月で10万円の貸し付けを、3か月間・計30万円までの貸付制度でしたが、新型コロナウイルスの影響で収入が減少している場合は1か月20万円を6か月・計120万円まで借りられます。
返済は、借りてから1年間の据え置きの後となっていましたが、さらに1年程度据え置き延長ができるようになりました。
無利子、保証人不要です。10年間で返済しますが、住民税非課税の方は返済免除があります。

両方の制度を使えば最大140万円借りられます。
どちらも詳細は、社会福祉協議会にお問い合わせください。東区民センターの中にあり、電話番号は741~6440です。

(東区民報 2021年02月07日付)

4月25日 衆議院補欠選挙

自民党の吉川貴盛元農林水産大臣が、議員を辞職しました。東京地検特捜部が収賄容疑で捜査しています。

この欠員を補充するための、補欠選挙が4月25日に実施されます。北海道2区=東区と北区(一部を除く)=から1名を選出します。
「政治とカネ」の問題が大きな争点になります。有権者の怒りで政治を動かしましょう。
もうひとつ大事なことは、野党共闘を前に進めることです。
立候補予定と報道されているのは、日本共産党の他に、立憲民主党、自民党です。自民党候補を勝たせないためには、日本共産党と立憲民主党が共同して一人の候補者に絞り、幅広い市民と力を合わせることが必要です。

野党合計の票は自民より多い

2017年総選挙での2区各候補の得票は、自民党104,824票、希望の党74,425票、日本共産党52,626票です。希望の党と日本共産党の合計は127,051票となり、自民党を上回ります。

全国の野党共闘で政治を変える

もともと衆議院は任期(4年)の満了が今年10月です。その前に、国会解散総選挙が実施される可能性もあります。
2017年の選挙では、289小選挙区のうち、自民、公明が226か所で当選しています。しかし、今年の選挙で全ての小選挙区で野党共闘が実現すれば、選挙結果はガラリと変わるはずです。
2区補欠選挙で野党共闘が実現し勝利できれば、全国の野党共闘は一気に進み、選挙結果はガラリと変わるはずです。大きな意義をもつ2区補欠選挙になります。

(東区民報 2021年01月17日付)

生活福祉資金

年末の何かとお金のかかる時期となりました。しかし、新型コロナウイルスの影響で、収入が無くなった、アルバイトをやめざるを得なかったという方もいらっしゃると思います。「なんとか無事に年を越していいお正月を迎えたい」という思いは切実です。

緊急にお金を借りるための制度があります。社会福祉協議会の「緊急小口資金」と「総合支援資金」です。
以前からある貸付制度ですから、利用したこともある方や、利用したいと思ったが条件が合わず借りられなかったという方もいらっしゃると思います。

新型コロナウイルスの影響で生活に困っている方が多いため、特例措置がとられ借りやすくなっています。貸出件数は昨年度の500倍にも増えています。
緊急小口資金は、家族に要介護者がいる場合や新型コロナの影響で収入が減少した場合など、20万円まで借りられます。保証人は不要です。1年程度の据え置き期間の後、返済しますが、非課税世帯で収入減少が続く場合には返済免除ができます。
総合支援資金は、2人以上の世帯の場合で20万円まで借りられ、保証人は不要で、やはり返済が免除される場合があります。

東区の社会福祉協議会は、東区民センターの中にあり、電話番号は741~6440です。
困っている方は遠慮なく電話されるとよいと思います。

私は、北海道議会で、据え置き期間の延長や返済免除の周知など改善を求めて、前向きの答弁を引き出しました。今後とも生活困窮者への支援を広げていきます。


(東区民報 2020年12月13日付)

GoToトラベル 停止すべき

コロナウイルス感染がかつてない勢いで広がっています。

私は、「北海道としてGoToトラベルをやめるべきと国に言うべきではないか」と訴えています。
鈴木知事は記者会見等で「旅行や移動そのものが感染を拡大しているという明確な根拠はない。静かに食事を楽しみ、温泉を楽しむことで、感染が広がっているわけではない」と言ってきました。しかし、旅行者すべてが「静かな食事」をするとは限らないでしょう。

道民には、外出自粛などを求める一方で、旅行者はどんどん来てくださいということにはならないはずです。

観光関連業者には別の形で支援を行ない、感染防止を最優先にGoToトラベルは停止すべきです。

(農本後援会ニュース2020年12月号)

新型コロナ 三度目の感染拡大

新型コロナウイルス感染が急拡大しています。

これまでも私たちは「感染拡大」と聞くたびに、見えないウイルスに恐怖を感じ、マスクを着用し、こまめに手洗いを行ない、外出を避けてきました。
さらに、気温が下がる冬場に、コロナウイルス感染が広がるのではないか、インフルエンザが流行するとコロナ感染と区別がつかなくなり混乱が生じるのではないかなど、今後心配されることへの対策を行政に求めてきました。
現在の状況は、感染者の最大数を連続更新し、治療にあたる病院の入院病床が満床に近づいています。また、無症状の感染者を保護するホテルも不足するかもしれない状況です。

入院体制拡充とホテルの確保を大至急行わなくてはなりません。

保健所では、感染者が1人増えるごとに、その人が、いつ、どこに行って、誰と会ったのかなど詳細に、さかのぼって聞き取る仕事が増えます。感染者が大幅に増えると、保健所の業務は何十倍にも増えるのです。
保健所の職員も増やさなくてはなりませんが、「毎月募集しているが、集まらない」のだそうです。保健所職員がダウンするようなことになってはなりません。
感染者急増のもとでは、聞き取り専門の職員を増員させることも有効ではないでしょうか。
これらの対策を、遅れることなく実行していくよう、道議会で求めていきます。

(2020年11月22日付 東区民報)

「白老ウポポイとカウボーイ焼きの旅」に参加して

このツアーに参加したのは、「平和・民主・革新の日本をめざす札幌市東区の会」からお誘いを受けたこと、お世話になっている旅システムさんのツアーということ、「学び」にかこつけて一日ゆったり過ごし「カウボーイ焼き」を楽しもうと思ったからです。

10月10日の朝、札幌駅北口前を出発し、白老に向かうバスの車中で杉山四郎先生の話を聞かせていただきました。
杉山先生は、元高校教員で、アイヌ文化と北海道の歴史を研究され、現在、岩見沢市でアイヌ語教室を開いています。

白老で、お二人の講演を聞きました。

白老観光商業協同組合の森さんのお話の内容は、
「ウポポイ来場者は、出入り口の位置関係から、商店街には向かいません。建設に200億円もかけたのに、町の経済はよくなっていません。ウポポイができてよくなったのは道路と、JR特急が全部止まるようになったこと。
地元の人が作ったアイヌ刺繍などの販路を広げることなどで、国有施設と地元経済の共存共栄をはかっていくことは、これからの重要な課題」

アイヌ民族博物館元館長の中村斎先生は、

「アイヌモシリだった大地を明治政府が勝手に分割した歴史を、国立の博物館で展示できるのかという疑問があり、民族立にすべきと提案してきました。
民族の平等に配慮した展示が必要。常設展示で不足な部分は、特別展示で補って、施設を育てていくことが大切。
慰霊施設は、アイヌの慰霊の仕方と違うもので、遺骨は住んでいたところに戻すのが一番いい」

その後、楽しみにしていた「カウボーイ焼き」の昼食です。
肉もジャガイモも大好評でした。写真をごらんください。

次に慰霊施設に行きました。

慰霊施設には、東大、北大などが保管していた遺骨1287体が安置されています。これらが、盗掘されたことを明らかにしてこその「慰霊」ではないでしょうか。

そして、民族共生象徴空間ウポポイです。


国立アイヌ民族博物館を中心とする施設で敷地全体の面積は10ヘクタールです。札幌ドームの屋内アリーナが1.4ヘクタールですから、広さがイメージできると思います。


ウポポイには、以下の6つの主要施設があります。

  1. アイヌ民族博物館 
  2. 体験学習館 
  3. 体験交流ホール 
  4. 屋外ステージ 
  5. 工房 
  6. 伝統的コタン

博物館には、古いものの展示と、現代デザイナー、美術家の刺繍などアイヌ文化の展示はありましたが、明治政府以来の歴史についての展示を増やし、アイヌの方々の現在の暮らし、収入や、進学率の低さなどの問題も伝えてこそ現在につながると感じました。
工房では、彫刻の実演、体験交流ホールでは、「シノッ~アイヌの歌・踊り・語り」などが上演されていました。

家族へのお土産としてタラコを買おうと思っていましたが、売っていません。地元商業との連携を強めて地域の特性を生かすと魅力が増すはずです。

今回のツアーは、施設見学と講演との組み合わせで、考えさせられることが多くありました。

バスでお話をうかがった杉山先生の著書「武四郎碑に刻まれたアイヌ民族」では、2017年制定の「北海道みんなの日(以下道みんの日)」について、「7月17日は、幕末の探検家松浦武四郎が1869年(明治2年)に『北加伊道(ほっかいどう)』の名称を提案した日付」と紹介しています。

私は、北海道議会で「道みんの日」の制定にかかわってきました。

検討段階では、日付の最有力候補は8月15日で、それは、明治2年8月15日太政官布告で「蝦夷地ヲ北海道ト称シ十一国ニ分割国名郡名ヲ定ム」としたことによります。

私は「太政官布告の日は避けるべき」と主張しました。
ツアーの講演で中村斎先生が「アイヌモシリだった大地を明治政府が勝手に分割した歴史」と厳しく述べたとき、私は「8月15日にしないように頑張ってよかった」と、そっと胸を撫で下ろしました。

北海道に暮らす者として、この150年の歴史をもっと知らなくてはならないと強く感じたツアーでした。

クリーニング店閉店

私がワイシャツなどを出していたクリーニング店が10月で閉店しました。
子どもが小学生の時、一緒にPTA役員をしていた方の店で、店頭で顔を合わせるたびに、子どものことや親のことなどを話してきました。
閉店の一番の原因は、テレワークだそうです。自宅で働くのであれば、ワイシャツや背広を着なくてよいので、クリーニングに出すものが減ったのです。

政府が、書類の押印廃止を進めようとしています。それで、はんこ屋さんが閉店するかもしれないと思うと、とても心配です。

 (農本後援会ニュース2020年11月号)

寿都町に核のゴミか?

核のゴミ

寿都町長が、核のゴミの埋め立て地(高レベル放射性廃棄物最終処分場)選定の調査に、応募を検討する旨の発言をし、大きな問題となっています。国からの交付金20億円が入ることを期待しているようです。
町長は「コロナ禍に襲われ、観光や水産業に打撃を受けた町を救うにはこれしかないと決断した」と、報道されています。
町の人口は、1980年5925人から、現在3000人を切り、2060年には1200人程度になると予測されています。町の財政も厳しいのでしょう。

町を救う?

しかし、核のゴミ受け入れにつながる調査が、「町を救う」ことになるのでしょうか。

寿都町は、かき、しらすなど水産資源も豊富な町でしが、「核のゴミ」は、あまりに不似合であり、イメージも大きく損なわれます。
核のゴミの放射能が減少して危険が少なくなるまで10万年かかると言われています。10万年間、危険と隣り合わせで暮らすことに、住民が納得するでしょうか。

町長は、「調査と最終処分場の誘致とは別の話」と言っているそうですが、国が「調査はしますが、核のゴミは受け入れなくてもいいですよ」と言ってポンと20億円(次の段階の調査は90億円)くれることがあるでしょうか。受け入れを迫っていくから、カネを出すのではないでしょうか。

寿都町と北海道の財産である、豊かな自然・安全でおいしい食を守るために、調査の受け入れはやめるべきです。寿都町の財政だけがよくなるのではなく、地方のまち全てが豊かになれるような政治にしていくべきです。

しんぶん赤旗 8月23日付け
しんぶん赤旗 8月23日付け

北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/452394

豪雨の恐ろしさ

1981年に北海道を襲った「56水害」をご記憶の方も多いでしょう。

九州地方などを襲った「令和2年7月豪雨」は、1時間に100ミリメートルを超える雨でした。死者78人、行方不明6人、建物の全壊595棟、床上浸水7889棟、床下浸水7392棟に上ります(7月24日消防庁発表)。

札幌市の下水道は、1時間に35ミリメートルの雨を流せるように整備を進めています。これは10年に一度の大雨に耐えられる程度の整備です。下水道整備が完了している地域でも、1時間に35ミリメートル以上の激しい降り方になると、マンホールから水が噴き出したり、道路に水があふれ出したりします。
「35ミリメートルの雨」と言っても、「足元の水」では済みません。水は高いところから低いところに流れますから、低いところには、その何十倍、何百倍の雨水が流れてくるのです。

1時間に50ミリ(5センチ)の雨は、2時間で10センチ、20時間で1メートルの計算になります。「家の中に水が入ってくるとしても、まだ時間があるはずだ」と油断することはできません。
恐ろしいのは堤防の決壊です。川の水があふれると、わずか数分の間に1メートル以上の水が押し寄せてくることもあります。一瞬にして、水が襲いかかってくるのです。

豪雨被害からの一日も早い復興が求められます。防災の強化に私も力を尽くします。

豪雨災害に、地球温暖化の危機を感じる

九州地方をはじめとした各地が記録的な豪雨に襲われ、大被害をもたらしています。
最近、異常気象が多くみられます。「異常気象」とは30年に一度起こるような豪雨、猛暑、豪雪などです。ところが、30年に一度の確率で起きるような豪雨や猛暑が最近頻繁に起こるようになっているのです。
このたび九州地方などを襲った豪雨は、「線状降水帯」と呼ばれる列をなす積乱雲があったからと言われていますが、その背景にあるのが地球温暖化です。

国土交通省は「地球温暖化が今後進行した場合、さらに大雨の発生数は増加すると予測されます」としています。
いま世界は温暖化にストップをかけるために、温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出を減らす取り組みを始めています。

北海道の温暖化対策の取り組みはどうでしょう。

道内の1990年度の温室効果ガス排出量は6582万tでした。削減目標は、今年度6099万t(7%減少)にすることでした。ところが、2016年度に7017万t(7%増加)と逆に増えているのです。

北海道の今年度の温暖化対策関係予算(地球温暖化対策の推進と環境に配慮する人づくり、低炭素型ライフスタイルの促進や水素エネルギー活用などの取り組み促進、循環型社会の形成)が9753万円です。
これは、北海道の一般会計予算(3兆3294億円)の0・0029%にしかなりません。

私は、先日の道議会で知事に直接温暖化対策の抜本的強化を求めたところです。